MIYOSHIN海外ニュース

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本庶先生のご意見ー目からウロコ

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米国この冬に第二波襲来か

米紙ワシントン・ポストは「米疾病対策センター(CDC)のレッドフィールド所長が米国でこの冬、新型コロナの感染拡大の第2波とインフルエンザの流行が重なり、医療体制は一段と圧迫される恐れがあると発言した。」と伝えました。トランプ大統領は記者の質問に答え「第二波が来るかも知れないが、我々は今回よりも小規模なものに封じ込めるだろう。」と火消しに躍起の様ですが、第二波が現在より悲惨な状態をもたらすとすれば、暗い気分になりますね。

ノーベル賞受賞者本庶教授

コロナウイルス に関しては、日本の著名な学者さんの多くが発言されてますが、私が一番注目しているのは、ノーベル生物医学賞受賞者の本庶京大教授です。本庶先生はそのかくしゃくとした風貌といい、共同開発した小野薬品工業を向こうに回して訴訟を起こすなど学者とは思えない戦闘力を有している点といい、大変魅力的な方です。一番驚いたのは、ノーベル賞受賞の際のインタビューで、今一番集中している事は何ですかとの質問にゴルフですと答えただけでなく、エージシュートを目標としていると伝えた事でした。エージシュートというのは自分の歳より少ないスコアでラウンドするという事で、プロゴルファーでも難しいんですが、ノーベル賞を獲得する様な学者さんがそれだけの腕前の持ち主と知って驚きました。

本庶教授の発言要旨

本庶先生は最近。コロナについて頻繁に発言される様になりました。先生の発言は他の識者と一線を画しており、筋が通っているだけでなく具体性もあるので、皆さんにお伝えしたいと思います。

先ずワクチンについてこう発言されています。

「この手のウイルスはエイズと同じ様に変化するので、効力のあるワクチンを開発する事は難しい。皆さん、インフルエンザのワクチンを接種しておられる方も多いと思いますが、あまり効かないでしょう。」

えー、コロナに効くワクチンがないのかとガッカリしますね。でも先生が言いたいのはそこではないんです。先生の主張を簡単にまとめると次の様になります。

  1. 今の政府及び専門家会議の議論には出口戦略がない。そもそもどの様な状態になったら出口が見えるのかも議論されていないのではないか。
  2. 私から見れば、出口は死者がそれほど出なくなるという事であり、この出口を目標に作戦を立てるべきである。人がコロナを恐れるのはかなりの確率で人が死ぬからである。死亡率をゼロにするのはいかなる病気でも不可能だが、死亡率が低くなればインフルの様に恐れるに足らない病気になる。
  3. この手のウイルスに良く効くワクチンの開発は難しい。又、新薬の開発には相当な時間がかかる。
  4. そう考えると死者の数を減らすには治療が一番重要であり、短期的にはこれしか無い。しかし政府の専門家会議に参加している治療の専門家は非常に少ない。
  5. 治療に関しては野戦病院的な対応すべきである。即ち既に他の病気のために開発され、認可の下りている薬を使っていく事である。初期にはアビガンを末期の患者にはアクテムラ投与を積極的に検討すべきである。アクテムラは関西の病院で末期患者に試験的に投与され、そのほとんどが治癒したと聞いている。
  6. アクテムラなどはコロナのために認可が下りているわけではないが、医師の裁量で使用が可能である。(これが野戦病院的と発言された意味と理解します。)保険適用とならない点が問題だが、人の命を救う上で重要。
  7. PCR検査は大々的にやるべきである。そもそもコロナという敵がどこにどの程度いるかわからないと、作戦が立てられない。PCRを積極的にやれば、当然感染者が増えるが、感染者数に対する死者率は下り、1%以下になるだろう。国民の不安軽減にも繋がる。
  8. 合わせて抗体検査もやるべき。知らぬ間に感染し直ってしまっている人を確認する上で重要。抗体検査のキットの不良が問題になっているが、現在使用されているキットの多くが中国製で質が悪い。しっかりした国産のキットを使用すべき。

  9. 短期的には治療が重要。医療現場を崩壊させてはいけない。一方、既存の薬の積極的な使用により、死亡率が下がれば、コロナは恐るるに足らない病気となり、ロックダウンも不要となる。
  10. 長期的にはコロナの発症原理を解明する事が重要である。似た様なウイルスが今後も襲ってくる可能性あり、その発症のメカニズムを理解しておく必要ある。

出口戦略の重要性

どうでしょうか。初めて納得のいく説明を聞いた様な気がしました。先生のご指摘の通り、コロナがこわいなと思うのは、かなり死亡率が高い事なんですよね。これがインフル程度の死亡率となれば、大騒ぎする事はないんです。本庶先生は軍隊の司令官としても適性があるのではと思います。敵を特定し、どうすれば戦争を終わらせられるかという出口戦略を戦う前から定めて、最も効率的な戦略を採用する。全く戦場の理論です。太平洋戦争において日本は出口戦略を明確にしないまま、戦争に突入してしまいましたが、何事も戦いには終わりが必要です。本庶先生に改めてその重要性に気づかされた気がしました。

 

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