MIYOSHIN海外ニュース

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コロナの後に何が起こるか(5)

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ラスベガスの夜景

CNNでの論争

コロナウイルス の感染者は全世界で290万人近くに達し、死者数も20万人を超えました。ただ欧米では感染者数の増加に歯止めがかかり始め、ロックダウンの解除が議論され始めました。面白かったのはラスベガスの市長とCNN司会者との論争(ほぼ喧嘩に近い)でした。ラスベガスの市長がともかく早く封鎖を解かないと街が死んでしまうと主張するのに対して、CNN司会者はロックダウンを解けば、カジノやホテルで感染が広まり、それが米国だけでなく世界中に拡散されると応酬して、議論は平行線でした。

娯楽のメッカ ラスベガスの苦悩

私もラスベガスに行った事があります。但しカジノで遊ぶために行ったわけではありません。ご存知の通り、ラスベガスはカジノのメッカで世界中からギャンブラーが押し寄せるところです。多くのホテルがカジノを経営し、カジノのためにホテルがあると言っても過言ではありません。見逃されがちですが、彼らはカジノに集客するために、ホテルの料金を極めて低いレベルに設定しています。私はこれを利用してラスベガスのホテルに安く泊まっていました。皆さん調べて頂ければお解りになると思いますが、シーザースパレスと言った高級ホテルも信じられないくらい安く泊まれます。ホテル側にしてみれば、ホテルを安くしても、カジノでお金を巻き上げれば元が取れると言う訳です。私はこれを逆に利用して、ラスベガスを楽しんでいました。ラスベガスはカジノだけではありません。世界の歌姫セリーヌ ディオンの常設コンサートや世界一のサーカス「シルクドソレイユ」が毎日上演され、素晴らしいアウトレットもあります。周りにはグランドキャニオン、アンテロープなど目を見張る観光地が沢山あり、バスツアーでこれらを周れます。ホテル側にしてみると、カジノで全く遊ばない私はいやな客だったと思いますが、こういうホテルの使い方はあると思います。ともかくラスベガスは砂漠のど真ん中にカジノと観光のためだけに作られた町だけに今回のコロナは大打撃だと思います。市長の「街が死ぬ」という表現はあながち誇張されたものではなく、働いているほとんどの人が失業しかねません。アメリカでは封鎖解除を行う州が徐々に増え始めていますが、ラスベガスの様に「コロナで死ぬか失業で死ぬか」という論争は今後も白熱していくでしょう。

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トルコのリゾートBodrum

トルコ観光業の将来は

アメリカに限らず、世界の観光業は今回のコロナの感染に頭を抱えています。トルコも例外ではなく、今日のトルコ紙Hürrietは夏の観光シーズンについて報じています。トルコは年間5千万人以上の観光客を集める国ですが、今年は大きく落ち込みそうです。夏にはドイツやらロシアやらからチャーター便がトルコのリゾートに押し寄せ、海岸は外人で埋まるのが通常ですが、今年は閑古鳥が泣きそうです。観光地の市長らは、「今までの様なビュッフェ形式の食事は無くなるであろう。大型ホテルよりコテージ形式のホテルが好まれるであろう。ビーチパラソルの間隔も大きくとる必要があり、客の宿泊コストが上るであろう。」と語っています。ただでさえ感染を怖れて客の出足が止まりがちなのに、ホテル料金を上げれば自殺行為ですよね。ホテルのあり方が本当に大きく変わってしまうくらいの激震が走っています。

レストランの未来は

一方、フランスのレストランもロックダウン下、閉店を余儀なくされていますが、フラン料理界の巨匠アラン ヂュカスは興味深いコメントを発しています。彼に依れば「一般の人が近くのスーパーに行って、マスクもせずに押し合いへしあいしながら食材を購入して自宅で調理するより、しっかりした衛生管理のもとで調理が行われるレストランの方が感染の危険が少ない。」そうです。確かにスーパーに入る事自体かなりリスクがありますし、いろんな人が触れたかもしれない野菜やパッケージを消毒せずに処理している人も結構多いかも知れません。但し自宅であれば、知らない人と一緒の空間で食べる事はないので、これは安心できる点ですよね。レストランというビジネスは、不特定多数の人と同じ部屋で食べるという事を前提にしているだけに、コロナの問題は本当に深刻だと思います。私も近くに行きつけの店がいくつかあり、彼らが閉店、廃業してしまう事を大変危惧しています。レストランや料理店が生き延びる事を心から望んでいます。そうでなければ街が本当に死にます。美味しいレストランの無くなったパリや東京に魅力はありません。

 

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