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コロナの後に何が起こるかー米大統領選挙

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最近の世論調査

コロナウイルスの感染は今秋予定される米大統領選の行方も左右しかねません。民主党の候補はバイデン元副大統領に決まりました。4月15日と21日の世論調査ではバイデン氏がトランプ大統領を8ポイントリードという報が伝わりましたが、昨日のロイターは5月4日の調査でトランプ大統領が巻き返し、その差が2ポイントに縮まったと伝えました。バイデン氏はコロナ感染が広がる中、自宅からの選挙戦を強いられていますが、トランプ大統領はコロナに対する戦いにおいて、陣頭指揮を行っており、毎日の様にマスコミ向けにブリーフィングを行っています。露出度という観点で格段の差があり、今後もバイデン氏は露出度を上げる工夫が必要です。また世論調査では、経済、雇用といった面で、トランプ氏に対する支持がバイデン氏を上回っており、この面でも補強が必要と思われます。

最強の権力者

米国の大統領は世界最強の権力者として自他共に認める存在です。誰がその座を射止めるかによって、世界の運命は大きく変わると言っても過言ではありません。歴史にたらればはありませんが、前回の大統領選でヒラリーが勝っていれば、多くの事が変わっていたはずです。おそらく中国との関係はこれ程悪くなっていなかったでしょうし、オバマ大統領が始めたイランとの核合意も守られていたはずです。中南米の移民も多く受け入れられていたはずで、北朝鮮の金正恩との個人的な関係も出来ていなかったでしょう。世界の運命を変えるのが米国大統領なのです。

バイデン候補年齢は

これから11月初めまでこの争いから目が離せませんが、バイデン候補の年齢ご存知でしょうか。トランプ大統領は73歳ですが、バイデン氏は何と77歳なんです。大統領は一期4年ですから、もし二期やれば、85歳になります。激務の極みの米大統領職を全うできるのか心配ですよね。選挙戦でさえ、本当に国民の前に出てこれるのか心配なお年です。若いリーダーが多い米国でなぜ、こんな高齢者同士の戦いになってしまっているのでしょうか。いずれにせよバイデン氏の場合は副大統領候補が重要ですね。任期中に何らかの理由で職を全う出来なくなった場合は、副大統領が後を継ぐ事になります。現在女性の候補者が取り沙汰されている様ですが、バイデン氏の弱点を補ってあまりある魅力的な候補者を立てないと勝利はおぼつかないでしょう。

バイデン候補になったら、中東どうなる

もしバイデン候補が大統領選に勝利した場合、外交政策はどう変わるでしょうか。オバマ大統領の下、副大統領を務めていただけに、イランに対する外交政策は変化するものと思います。イランとの核合意に関してはイラン側も大統領が変われば歩み寄ってくるものと思われ、元の鞘におさまる可能性があります。一方お隣のイラクに関しては、バイデン氏はイラク三分割論に賛成している様です。三分割論というのは、北部のクルド人地域、中部のスンニ派アラブ人地域、南部のシーア派アラブ人地域の3地域に自治権を与えて、中央政府はそれらを緩く束ねるという案です。クルド人というのはイラク、トルコ、イラン、シリアの4カ国に住む民族で、総数3千万人と言われます。しかし彼らは自分の国を持っていません。国を持たない世界最大の民族と言われています。クルド人は先のテロ組織イスラム国に対する戦いで米軍を支援し、戦いましたが、その後トランプ大統領はシリアから兵を引き揚げてしまい、独立国家樹立を夢見ていたクルド人を失望させました。イラク三分割論のバイデン氏が大統領になればクルド人は喜ぶでしょう。一方、トルコにとってみれば、バイデン氏が大統領になるのは悪夢です。トルコにも1500万人と言われる規模のクルド人がおり、そのごく一部が独立を唱えてテロ行為を行っています。バイデン大統領誕生となれば、トルコ国内でもPKKと言われるクルド人テロ組織の活動が活発化する恐れがあります。トルコ政府も大統領選の行方を固唾を飲んで見守っている筈です。先日のブログでもご説明しましたが、最近医療物資を米国政府に送ったトルコ政府は同時に親書も送付し、「トランプ大統領のコロナウイルス に対する諸策を称賛しています。」これもトルコ政府のトランプ大統領へのシグナルの一つと思われます。

 

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