楽天UNーLIMIT使ってみました
以前、楽天とアマゾンの対比を行ったことありました。
楽天は通信事業でも成功を収めるだろうと書きましたが、やはり自分で確かめてみないといけないと思い、今春リリースされた楽天UN-LIMITをここ3週間自ら使ってみました。
結論:やはり楽天の携帯サービスは圧倒的に競争力があります。但し、幾つか注意点がありますので、本日はそのメリット、デメリットに関してお話ししたいと思います。
楽天の落とした爆弾
楽天UN-LIMITの長所については、多くのサイトで取り上げられています。特に通信量上限なし、話し放題で2,980円という価格破壊的な料金は、他キャリアーに衝撃を与えていると思います。
各社とも平静を装っていますが、ドコモ、KDDI、ソフトバンクの三社寡占の市場にまさにドカーンとメガトン級の爆弾が炸裂した感じです。
私も以前は大手キャリアのサービスを受けていましたが、途中で、格安SIMの大手IIJMioに乗り換えました。これで随分家計の負担が軽くなったのですが、格安SIMに比べても更に安いと思われるのが楽天UN-LIMITです。
ザクッと言えば、大手キャリアなら月額7−8千円かかるサービスが格安SIMなら5千円、それを楽天は2,980円で提供する訳です。使ってみると通信速度も決して劣りません。
都内の自宅で通信スピードを比較してみました。左が楽天回線、右が格安SIMのIIJMioのドコモ回線です。上りも下りの回線も楽天が上回っています。(スマホの上部の二つの数字ご覧ください。楽天は下り66.4Mbps出ています。)
海外でも圧倒的に安い
価格の安さについては、この辺りにして、あまり注目されていないメリットについてお話ししたいと思います。それは海外での使用コストが圧倒的に安いことです。
私はセミリタイアしてからも頻繁に海外出張していますが、海外で日本の携帯を使いたくても、高いので使えませんでした。海外からの発信にお金がかかるのは当然ですが、受信にも課金されるので、海外で日本から電話がかかってくると、会話を極力短く終える様にしていました。
ところが今度の楽天UN-LIMITは2,980円のままでも、海外での受信に課金されません。その上、海外から日本への発信も料金に含まれているのです。
更に月に980円追加すると日本から海外への発信及び海外での発信(主要66か国)が可能になります。(因みにNTTドコモの海外パケットパックは米国の場合1日で980円です。)
楽天の海外追加料金980円はいつでもキャンセル可能ですので、海外旅行や出張に出かける前にオンにして、帰国したらオフにすれば良い訳です。これ革命的です。海外出張が多い会社などは社員の携帯を楽天に切り替えれば、通信量を大幅に削減する事が可能です。(コロナの影響下、筆者は楽天の海外サービスを未だ利用しておりません。今後海外で利用した後に、使い勝手等改めてレビューしたいと思います。)
通信料金というのは月額にすると大した金額でありませんから、つい見落としがちですが、年間にすると10万円近く使う人も結構います。家族四人だと40万円、これが半額以下になるとすると馬鹿になりません。
楽天の弱点
もちろん楽天にも弱点があります。
- 一番大きいのは、iPhoneで使えない事です。正確にいうと最近の機種は使える様ですが、楽天機能の一部がが使えまえん。従い、私は楽天が直販する機種の中で2番目に安いOppoのA5 2020をサブ端末として購入しました。これが良く出来た端末で、バッテリーが大容量ですから、ライトユーザーなら電池が4日持ちます。この端末当面モバイルバッテリーとしても使って行こうと思っています。IPhoneの問題は、楽天がユーザーを今後増やしていけば、解決すると思います。
- もう一つの問題は、エリアの問題ですね。大都市以外はまだ楽天の電波がカバーできません。しかし、この問題も時間が解決すると思います。現時点で楽天がカバーできていない地域においても最大5GBまでauがカバーしますので、そういう地域に住んでおられる方も楽天を使うメリットはあると思います。(特に最初の1年は無料)
低価格の理由
それでは何故、これほど低価格で楽天は通信サービスを提供できるのでしょう。私は二つ理由があると思っています。
後発の強み RCS
一つ目は楽天リンクに採用されたRCS(Rich Communication Service)という技術です。
楽天はこの技術で通話やSMSを行っています。この技術を使えばWifiが届くところであれば、通話ができてしまうのです。飛行機の中では普通電話が通じませんが、楽天リンクを使えば、飛行機の中でもWifiがあれば通話が可能です。
このRCSという技術は大手キャリアも「+メッセージ」というサービスで既に使っています。しかし、彼らはこれを使われてしまうと、通話やSMS料金を徴収できなくなってしまいますので、通話などには使っていません。
楽天は後発の強みを利用して、この技術を通話、SMSに使える様にした訳です。
楽天経済圏
二つ目は楽天が持つ経済圏の大きさです。大手キャリアも、経済圏構築の必要性を認識し、ようやくネット銀行などを作り始めましたが、この分野では楽天が一歩先を行っています。
日本一のカード発行数を誇る楽天カードを初めとして、金融分野では既に一大勢力となっており、通販の楽天市場も2強の一つですから、そこに通信が加われば、スマホで全てが完結する一大経済圏が出現する訳です。
極端な話、「通信は儲からなくても良い。通信のお客さんが自分たちの経済圏でお金を落としてくれればいいんだ。」という考え方もできます。ネット金融、通販、通信考えてみれば全てコロナにあまり影響を受けない業種です。しかも、この三分野極めて親和性が高いです。
最も競争力のある通信インフラ
楽天は本社が世田谷区の住宅街の中にあります。しかも英語が社内の公用語になっており、大勢の外国人が働いている様です。やはり普通の日本企業ではありません。
今回楽天が落とした爆弾が、他のキャリアの奮起を促し、結果的に日本のユーザーが世界で最も競争力のある通信サービスが得られる様になる事を望んでいます。
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