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活気が戻り始めたパリ しかし難題も

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パリのレストラン営業再開

フランスのテレビ局France 24は、パリのレストランやカフェが漸くオープンし、待ちわびた市民が、久しぶりにレストランで食事を楽しんでいる様子を伝えました。

まだ屋外での営業しか許されていませんので、本格的な再開にはもうしばらく時間がかかりそうですが、漸くパリにも活気が戻ってきた様です。

インタビューに答えた市民が「我々もレストランのオープンを待ちわびていたが、レストランにとっても、この長いロックダウンは、閉店を考えざるを得ない程の試練だったはずで、彼らを支援して行きたい。」と語っていたのがフランス人らしいなと思いました。

そうなんです。美食の街パリにレストランがなければ、死んだも同じです。

生きる為に食べる国もありますが、フランス人は食べる為に生きています

食べると言うことは、単に料理を楽しむという事だけを指しません。家族や友人と時間を共有し、会話を楽しむことを含んでおり、この時間をフランス人は大変大事にしています。

昔、フランス人老夫婦の家にホームステイした事がありますが、彼らの食事に対する情熱、費やす時間には驚きました。

ファーストフードに対して、フランスにはスローフードという考え方がありますが、この文化はフランス人のアイデンティティとして大事にして頂きたいと思います。

飛行機も運行開始

フランスではレストランやカフェだけではなく、学校なども徐々に開いていく様ですが、飛行機も解禁される様です。エールフランスの運行再開の様子が映し出されていましたが、下記の様な措置が取られています。

  • 空港では至る所でソーシャルディスタンスが義務付けられ、ラウンジは使用禁止
  • 飛行中は常にマスクを着用する事が義務付けられる
  • 搭乗前には体温検査が行われ、38以上あれば搭乗を禁止される
  • 常に必要な書類を携帯する必要がある

ちょっと待った。この「常に必要な書類」とは何だろうと思い、エールフランスのホームページに飛んで調べてみました。

フランスに現在入国しようとすると、パスポートの他に、「例外的国際移動証明書」を携行する必要があるとしています。

この移動証明書は「例外的」とありますので、日本人の場合、フランスの滞在許可証をもっているか、配偶者がフランス人と言った例外的なケースを除いて認められない様です。

EU加盟国の国民に対しても、この証明書は必要の様で、まだまだ空の世界では厳しい管理がなされれている様です。

EUの加盟国国民はフランスへの入国を許される様ですが、スペイン人はフランスに入国すると2週間自宅待機となる模様で、この措置はブレグジットの英国民にも適用されます。

日本人観光客の海外旅行には高いハードルが

日本人観光客が花の都パリを訪れるには、まだ時間がかかりそうですが、障害は上記の移動証明書だけではありません。

コロナウイルスの特性を考えると、おいそれと観光に行けない理由がもう一つあります。現地で急にコロナに感染してしまった場合のリスクです。

例えば、あなたが、夫婦で欧州に観光に行き、パリで急に高熱を発した場合どうなるか想像してみましょう。

高熱が出た段階で、旅行を途中でキャンセルしてでも、日本に帰国したいと思われるでしょう。

でも上記の通り、欧州の空港では、搭乗客に一人一人体温検査を行なっていますので、高熱が出れば、飛行機に乗れません。

となるとフランスの病院に行くことになりますが、もしコロナに感染した可能性があれば、即座に入院となるでしょう。

コロナは感染症ですので、隔離されます。フランス語のできる近しい友人の方が居たとしても、隔離されれば、病人のベットのそばで付き添うことはできません。一人で言葉のわからない世界に放り出される事になります。

日本人観光客の多くは、この様な状況には耐えられないはずです。

星野リゾートのオーナーである星野さんが、当面インバウンドの外国人観光客をあてにはできないとおっしゃっていましたが、彼は外国人観光客の持つ上記の様な心理を良く理解されているのだと思います。

今年、日本はインバウンドもアウトバウンドの観光客も大きく減少するとみた方が良さそうです。

昨日事務所の清掃にきてくれた方が「5月にアメリカに観光にいく予定だったが、コロナでキャンセルとなった。旅行代理店より代金返却か年末への旅行延期かどちらか選べと言われて、延期を選んだ。」とおっしゃっていました。

ワクチンができない限り、今年、外国に行かれるのは、相当難易度が高いと思います。

外国のことを良くご存知の方は別ですが、当面、外国に観光旅行することはお勧めできません。

 

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