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日本のキャラクタービジネス キティーちゃんの世界的知名度

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ルイヴィトンにキティーちゃんが

一昨年、パリの街を散策していた時、ルイヴィトンのウインドウに見慣れた日本のキャラクターを見つけました。

良くみると、ルイヴィトンのハンドバッグや財布などにキティーちゃんが採用されているのを見て、我が目を疑いました。

日本のキャラクターが、フランスを代表すると言うか、世界最高峰のブランドであるルイヴィトンに採用されているなんてありえないと思ったのですが、事実でした。

キティーと書かれたキャラクターはルイヴィトンの高級ハンドバッグの上で、それなりの存在感を放っていました。

BBCが伝えるキティーちゃんの歴史

そんなキティーちゃんの生みの親であるサンリオの社長交代のニュースが、英BBCで取り上げられていたので、ご紹介したいと思います。

  • キティーちゃんのキャラクターで有名なサンリオの辻信太郎社長が、92歳で孫に社長を譲る事が決まりました。
  • 辻社長は1960年代に贈答品の店を始めましが、すぐにかわいい商品が人気を集めることに気付きました。そして開発したキティーちゃんはその後、数十年に亘って数千億円の利益をサンリオにもたらし、日本のキャラクターのシンボル的な存在になりました。
  • そんなキティーちゃんでしたが、ここ数年、国内での売り上げは縮小し、現在のサンリオは、不安定な海外事業に依存せざるを得ない状況に陥っています。
  • 日本の場合、創業者は自分の子供に会社を継がせるのが普通ですが、辻社長の場合、子息が2013年に急死したため、続投を強いられ、今回、孫の朋邦氏が後継に指名されることになりました。
  • 朋邦氏は31歳で、東証上場企業としては最年少の社長となりますが、キティーちゃんより14歳も若いのです。
  • キティーちゃんは世界130か国で使用されており、プロセコ(イタリアの発泡酒)からプリムソール(スニーカーの一種)まで使われています。
  • 中国にはキティーちゃんのテーマパークまであるし、日本では新幹線の車体の一面にキティーちゃんが描かれた物があるそうです。
  • それほど、世界中で愛されているキティーちゃんですが、コロナ感染拡大の影響もあってか、昨今のサンリオの業績は芳しくありません。今年度の利益は昨年度の95%減となっており、新社長は抜本的な立て直しを行うと発言しています。
  • キティーちゃんは日本のいわゆる「かわいい」文化を体現したキャラクターですが、実はイギリス人として生まれた事になっています。キティーちゃんが生まれた1970年代、日本では英国がファッショナブルだったのです。

日本人が知らない日本キャラクターの世界的知名度

英国の国営放送であるBBCがキティーちゃんを取り上げるほどですから、国際的な認知度が、うかがい知れます。

日本のアニメやキャラクターは、キティーちゃんを代表として、世界で愛されている物が多く、これは日本の多くの人が知らない事実です。

前回のリオデジャネイロ五輪閉会式に、安倍首相が燕尾服を着て突然登場した時に、安倍さん何をやっているんだろうと思った方も多かったと思います。

任天堂のキャラクターであるマリオに扮装した物だった訳ですが、一国の首相が何故ゲームのキャラクターに扮装したのか、殆どの外国人はあれを見て、マリオに扮装していることさえ分からなかったのではと私は思いました。

しかし、後で、外国人の友達に感想を聞いてみると、殆どの人がマリオに扮装した事をちゃんと認識していましたし、安倍首相がマリオに扮装した事に、好感を持ってくれていました。

最近、いろいろ問題山積の安倍内閣ですが、あの演出は日本のコンテンツの魅力を世界に披露する意味で、意義があったと思います。

日本は、物作りに秀でた国ですが、今後はキティーちゃんやピカチューといったキャラクターを上手く使って、ブランディングを図り、商品の付加価値を高めていく事も必要と思います。

そう言う意味では、キティーちゃんのブランディング戦略に一抹の不安がありますね。最近、キティーちゃんが、安物のサンダルに大量に採用されたため、ブランドイメージを大きく毀損したそうです。

キティーちゃんのルイヴィトンを購入した人たちは、こういうのを見ると、キティーちゃんから離れていってしまいますよね。新社長の手腕に期待したいと思います。

 

最後まで読んで頂き、有り難うございます。