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仮想通貨ビットコインの急騰

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ビットコイン急騰の背景

仮想通貨ビットコインの値上がりが注目を集めています。

1月3日には34,000ドルを超えました。

この急騰の背景には何があるのでしょうか。

ビットコインは「サトシ ナカモト」という人物がブロックチェーン理論を使って発明した仮想通貨です。

名前から想像すると日本人の様ですが、どうもこの人物は架空の人物で、日本人かどうかは不明です。

謎に包まれた仮想通貨ビットコインはこれまで乱高下を繰り返してきましたが、今度こそ市場から評価されて、ドルやユーロの代替通過として市場に受けいられれていくものでしょうか。

英誌Economistが「The price of bitcoin has soared to record heights」(ビットコインの価格は記録的な高騰を見せた)と題した記事を掲載しました。

かいつまんでご紹介したいと思います。

Economist記事要約

12年前の2009年1月3日、英紙タイムズのトップページ見出しには、「2回目の銀行救済の危機に瀕した蔵相」と書かれていました。

これは、英国政府が金融システムを崩壊から救うための取り組みに言及した物です。

同じ年、ビットコインの謎に包まれた発明者である「サトシ ナカモト」が、「ジェネシスブロック」と呼ばれる最初の50枚のビットコインを作成した時、彼はデータを永久に埋め込みました。

隠されたテキストはデジタル通貨の産声でした。

政府や中央銀行の管理から解放された分散型暗号通貨という全く新しいものが生まれたとナカモトは認識しました。

ナカモト氏は公の場から姿を消しましたが、彼の発明は注目を集めており、最近では価値も急上昇しています。

2013年、その価格が400ドルを上回ったとき、金融界から最初に注目を集めました。

2017年、価格は2万ドルまで急上昇しましたが、すぐに急落しました。

2018年12月には3,200ドルにまで落ち込みました。

つい最近の10月には、たったの$ 10,600しか価値がありませんでしたが、その後、再び上昇し始め、1月3日に34,000ドルを超えました。

暗号通貨は、少数のビットコイン億万長者を生み出しました

彼らの仲間入りを熱望する人も後を絶ちません。

先週、アメフトのプロチームであるパンサーズのラッセル・オクングが、ビットコインで給与を支払われる最初のプレーヤーになると報告されました(彼はその方法で半分の支払いを受け取ります)。

ロンドン地下鉄は、潜在的な投資家を刺激する広告で埋め尽くされています。

そして、最近の急増は、金融機関からの関心によって刺激されたようですが、そのほとんどは長い間ビットコインを軽蔑していました。

220億ドルを管理しているTudorInvestmentsのマネージャーは、彼のファンドはビットコインのポジションを彼のファンドの「一桁台前半」の割合まで増やすことができると述べています。

ジョージ・ソロスの元同僚であるドラッケンミラー氏も、無政府状態やインフレに対する防衛策としてよく使用される金の代わりにビットコインをヘッジとして使用するという考えに熱心に取り組んでいます。

長い間検討されていたビットコイン上場投資信託(ETF)は、2021年にようやく実を結ぶ可能性があります。

一部のポートフォリオマネージャーがビットコインへの投資に取り掛かった場合、その価値はさらに上昇する可能性があります。

少なくとも、その価値には下限があるかもしれません。

大衆がETFを介してビットコインに投資する場合、ビットコインの需要が維持されるでしょう。

しかし、巨額の年金基金の運用会社などの他の投資家は、ビットコインに対する投資に慎重であり続ける可能性があります。

彼らは通常、債券や株式など、将来安定したキャッシュフローを生み出すものに投資し、金やビットコインなど、そうでないものを敬遠する傾向があります。

 

ビットコインは、支払いと取引のための通貨として考案されました。

そのためには、安定していて使いやすい必要があります。

ドラッケンミラー氏はビットコインが好きですが、それは正反対の理由からです。

つまり、取引量が少なく、流動性が低く、金よりも価格の変動性が高いからです。

それはますます売買する人々によって、そして規制当局によって投機として扱われます。

他の人がビットコインを買い漁る事はビットコインを持っている人にとっては朗報かもしれませんが、この様な投機家の熱意は、暗号通貨が創設者の高い目標(支払いと取引のための通貨になる)をはるかに下回ることを示唆しています。

ビットコインの将来

私は金融の専門家ではありませんが、ビットコインが最近注目を集めている背景として次の様な物が挙げられると思います。

  1. 新型コロナ感染が拡大する中、各国政府とも過去に例のないほどの規模で金融緩和を行った結果、市場に資金が溢れ、有望な投資先がない中で、ビットコインが注目を集めた。
  2. 金融緩和のせいで、各国通貨の価値が下落する可能性がある一方、ビットコインはマイニングという時間とコストの掛かるプロセスでしか数を増やせないため、希少性がある事が投資家に注目された。
  3. ビットコインの欠点は、直接商品の購買に使えなかった事でしたが、最近米国のPaypalなどがビットコインを商品購入に直接使える様にした事が評価された。

ビットコインの上昇が今後も続くかどうかは、私には全くわかりません。(投資は自己責任でお願いします。)

一つ言える事は、Economist記事が指摘する通り、支払いや取引のための通貨とし考案されたビットコインが発明者の思いとは裏腹に投機の対象となっている事でしょう。

 

最後まで読んで頂き、有り難うございました。