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新型コロナがもたらしたもの - 生物医学の急速な進化

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新型コロナをめぐる政治家の嘘

新型コロナの感染は世界中に多くの犠牲者を生みました。

これだけの犠牲者を生んだ感染症を前にして、世界中の政治家はうろたえたのでしょう。

その多くは事実を隠蔽し、自らの行動を正当化し、国民を救うヒーローの様に振る舞いました。

その嘘の中には、最初の症例が発見された武漢の事実を覆い隠そうとした中国政府やコロナは恐るに足らないと軽視したトランプ大統領なども含まれます。

ワクチン接種が遅いと言われる欧州に比べても、大きな遅れをとっている日本の政府当局者も国民に事実を正しく伝えていない可能性があります。

コロナ感染は政治家が危機に瀕した時に事実をねじ曲げようとする事を明らかにしましたが、新しい生物医学の研究が急速に発展している事も明白になりました。

メッセンジャーRNAという技術によって開発されたファイザーBionTech社のワクチンは多くの人の命を救ったと言えるでしょう。

新しい技術の進歩について、英誌Economistが「Covid-19 has shown what modern biomedicine can do」(新型コロナは、現代の生物医学が何ができるかを示しています)と題した記事を掲載しました。

かいつまんでご紹介したいと思います。

Economist記事要約

新型コロナに公式に起因する死亡者数は、現在250万人を超えています。

それは大きな犠牲ですが、前例のないものではありません。

HIV /エイズの大流行では、世界中でその10倍から20倍の人が亡くなっています。

1968年のインフルエンザの流行による死亡者数は、新型コロナとほぼ同程度で、100万から400万人であると考えられており、昨年まで、その事実は1957年のインフルエンザと並んで、医療雑誌以外で触れられる事はありませんでした。

 

しかし、新型コロナは過去の感染症危機を上回る、社会的、経済的、政治的影響を及ぼしています。

ウイルスが感染した身体のように、社会においても、病原体自体の直接的な作用よりも、宿主が如何に反応するかの方がはるかに重要です。

多くの感染症は、致命的となる可能性のある免疫応答を引き起こします。

新型コロナの感染は、これまでにないほど完全に相互に関連し、情報が飽和した時代に発生しました。

中国は早い段階で恥ずべきほど不透明でしたが、その事実を世界から長く遠ざけることはできませんでした。

1957年、英国の保健省は、その年のインフルエンザが人口の5分の1に感染する可能性があるという予測を押さえ込みました。

多くの政治家が新型コロナについて嘘をつき、偏見を持っています。

単純に沈黙を維持することができた人は誰もいません。

 

政策対応も情報化時代にしかできないものでした。

職場や店舗の閉鎖は、わずか10年前には不可能だったでしょう。

Zoom、Microsoft Teams、Amazonなど先進国が依存したサービスに欠点はありますが、それらの利点は非常に重要でした。

しかし、最大の技術的啓示は、医療および公衆衛生の対応でした。

ラボは、最初の症例が報告されてからわずか1か月後に、これまでに見たことのないウイルスに対して特定のテストを実行していました。

新旧の治療法が機能したかどうかについての重要な情報は、年の半ばまでに明らかになりました。

ウイルスの進化は、これまで病原体がこれまで受けたことのない規模でのゲノム配列決定によって起こったことが明らかになりました。

とりわけ注目すべきことに、さまざまな新しいアプローチに基づく一連の安全で効果的なワクチンが1年以内に入手可能となった事でした

中でも使用されたテクノロジーの1つであるメッセンジャーRNA(mRNA)は、あらゆる種類のさらなる可能性を開きます。

それはまだ勝利の物語ではありません。

しかし、パンデミックは、より良い未来に繋がる技術的道筋を明らかにしました。

人類はウイルスとの闘いに勝利できるか

ドイツのBioNTech社が開発したmRNAを利用したワクチンは画期的な技術として注目を集めています。

mRNAは 免疫系を刺激するように設計されたタンパク質を作るように体の細胞に簡単に指示できると言われており、この技術は新型コロナだけでなく、様々な病気に利用できる様です。

同社がもともと目指していたのは新型コロナウイルスではなく、mRNAを使って癌に対する特効薬を開発しようとしていたので、癌が完全に治る病気になるかもしれません。

政治家が事実をねじ曲げる癖は治りそうにありませんので、今後は科学者の話に耳を傾けた方が良さそうです。

 

最後まで読んで頂き、有り難うございました。