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リバウンド需要だけを狙っているのではないAirbnbの新戦略

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Airbnbが経験した危機

Airbnb使った事ありますか。

筆者はこのサービスに関心はあるのですが、未だ使った事ありません。

人の家に泊まるというのは、ちょっとわくわくする一方、ホテルと違って、治安面が大丈夫かと心配になります。

コロナ感染拡大はAirbnbにも壊滅的な打撃を与えたはずです。

ロックダウンが続く中、旅行など行けませんからね。

しかし、欧米を中心にワクチン接種が進み、旅行業界にも遅れた春が訪れそうです。

人々は過去1年以上に亘って旅行に出かけていませんので、大きなリバウンド需要が見込めそうです。

しかし、Airbnbはリバウンド需要に対応するだけではなさそうです。

テレワークが進む中、旅行のやり方が根本的に変わろうとする流れを捉えようとしている様です。

仏紙Les Echosが「Voyage : AirBnB tire les leçons de la crise sanitaire」(旅行:AirBnBはパンデミックから教訓を引き出します)と題した記事を掲載しました。

かいつまんでご紹介したいと思います。

Les Echos記事要約

賃貸宿泊施設プラットフォームの創始者ブライアン・チェスキーは、月曜日に彼のアプリに関するいくつかの重要なアップデートを発表しました。

Airbnbは、旅行方法の大幅な変更を予測して、ユーザーに新機能を提供します。

彼は、「旅行業界で史上最大のリバウンド」が起こる事に賭けています。

月曜日の夜のプレゼンテーションで、彼は「過去12年間で最も大規模なアップデート」を発表しました。 

1950年から2019年の間に、国境を越えて旅行する人の数が2,500万人から14.7億人に増加しましたが、新型コロナ感染は、この流れに急激なブレーキをかけました。

「2020年に、海外旅行は3億9400万に急落しました」とブライアン チェスキーは言いました。

一方、この感染拡大は旅行の仕方を大きく変えました。

 

これからは「人々は在宅勤務のおかげで、人口密度の低いところに、好きな時に旅行し、そしてずっと長く滞在します。」と彼は述べます。

2021年の第1四半期にプラットフォームで予約された夜のほぼ4分の1(24%)は、28日以上の滞在でした。

実際、「人々はもはやAirBnBの家に旅行するのではなく、そこに住んでいます」と彼は語ります。

 

これらの新しい慣行に対応するために、AirBnBは「私は柔軟です」と呼ばれる新しいオプションを作成しました。

このオプションを理解する事が重要です。

これは、ユーザーの3つのチェックポイント、つまり何時滞在するか、どの様な好みを持っているか、および目的地に関するものです。

Airbnbが目指すところは、ユーザーが見逃していた可能性のある提案にアクセスさせることによって、彼らに「より良い体験」を提供し、より多くの予約を登録させる事です。

したがって、日付の「私は柔軟です」という機能を使用すると、1年の他の時期のすべてのレンタル状況を確認できます。

「お好み」オプションには、ユーザーが選択するオプション(スイミングプール、ジャグジー、少し高い価格など)はありません。

最後に、「目的地」オプションは、場所ではなくタイプごとにレンタルを表示します。

したがって、利用可能なすべてのキャンプ場、山小屋、クルーズなども表示されます。

ジオロケーションでは、それらがどこにあり、どこがユーザーに最も近いかを確認できます。

 

ホストへのサービス改善

このアプリケーションのアップデータにより、手順がわずか10ステップに簡素化されたため、ホストになるのも簡単になります。

公開データの収集と「機械学習」のおかげで、特定のフィールドに事前入力すれば、ホストに的確な価格設定を提案し、宿泊施設の写真を旅行者にとって最も魅力的な順序に配置します。

旅行者の変化に敏感に対応するアプリ

今回のAirbnbのアップデートで注目すべき点は二つあると思います。

第一に、コロナ感染を経た旅行者の旅行の仕方の変化に対応している点です。

これからはテレワークの普及により、満員電車に揺られて毎日通勤する必要がなくなります。

日本には大都市圏以外であれば、使われなくなった家が多数放置されています。

海や山の中にあるこういう空き家に焦点が当たる可能性があります。

こういうテレワーク漂流者の需要にAirbnbは狙いを定めています。

もう一つは、機械学習やAIの力によって、ホストとユーザーの双方により魅力的な提案を行える様になった事です。

驚く様な低価格で沖縄の海の見える住居に関する提案をされた場合、皆さんどの様に対応するでしょうか。

それは皆さんの選択肢に入ってなかったかも知れませんが、十分魅力的な選択肢なのかもしれません。

 

最後まで読んで頂き有り難うございました。