MIYOSHIN海外ニュース

世界の役立つ情報をわかりやすくお伝えします。

英国人から見た東京オリンピック

f:id:MIYOSHIN:20210811220857j:plain

感動の余韻を残した東京大会

東京オリンピックが終了し、外国人選手たちのほとんどは日本を離れました。

この大会はコロナ感染の世界的拡大の中で行われた大会であり、大会の開催自体議論を呼んだ大会でしたが、多くの感動的な瞬間を提供してくれました。

オリンピックが終わった後のテレビ番組と比較すると、如何にオリンピックの真剣勝負が与える感動が大きかったかがわかります。

外国人はこの東京オリンピックを如何に評価しているでしょうか。

英BBCが「Tokyo Olympics: Sporting drama amid a state of emergency but how will Games be remembered?」​​(東京オリンピック:非常事態宣言の大会は将来どのように記憶されるでしょうか?)と題した記事を掲載しました。

かいつまんでご紹介したいと思います

BBC記事要約

近代史上最も物議を醸したオリンピックであった東京大会には、素晴らしい瞬間がたくさんありました。

オリンピックに参加したアスリートたちが荷物をまとめて町を離れ様としている今、現代史で最も物議を醸したスポーツイベントが今後どのように記憶されるか考えさせられます。

東京2020は本当に前例のないものでした。

それはまさに「コロナ渦のオリンピック」でした。

パンデミックが始まってから最初に開催され、非常事態宣言下で行われ、無観客で行われましたがこれら全て初めての経験でした。

これらの課題を考えると、このイベントが無事終了し、多くの特別な瞬間を提供したという事実は、奇跡と見る人もいるでしょうし、他の人は、スポーツとホスト国の強靭さを示し、賭けは報われたと見るかもしれません。

しかし同時に、主催者の判断や動機が論議の的になる事は過去になかったことで、特に国際オリンピック委員会の開催決定の評価にはしばらく時間がかかるでしょう。

 

国立競技場での開会式から異変が起こりました。

選手団の行進はカットされ、スポンサーは広告を辞退し、批判団体による騒々しい抗議が行われ、日本国民は120億ポンド(1兆8千億円)を投じた開会式から締め出されました。

ロンドン2012とリオ2016で活気に満ちた楽しい雰囲気を体験し、この夏のユーロ(欧州サッカー選手権)では観客が許可されましたので、観客なしの東京大会では、奇妙な体験をしました。

観客のいない会場を訪れるたびに、これらのゲームに何十億ドルも費やされる意味があるのか​​についての疑問が湧き起こりました。

厳しい行動制限、毎日のPCRテストはアスリート、役員、メディアにとってストレスの多い大会となりました。

しかし、アスリートが東京大会を救ったという感覚があります。

英国では、時差にもかかわらず、多くの人がテレビに釘付けとなりました。

毎朝、英国国民はメダル獲得数、新世代のスター、そして革新的な新しいスポーツ等魅力的な物語に目覚めました。

オリンピックは、気晴らしを必要としているコロナに疲れた国にとって、これまで以上に必要とされ、感謝されたと感じています。

ジェイソン、ローラ・ケニー、ダンカン・スコットなどのイギリスのオリンピック選手の歴史的な業績には誰もが驚かされました。

ほとんどの競技者は間違いなく、何年ものトレーニングが無駄にならなかったことに感謝しているでしょう。

 

アスリートはゲームに素晴らしい魂を与えた、とIOCのバッハ会長は言います。

しかし、多くの批評家は、オリンピックが数十億ドルの放送契約に依存しており、それが更なる延期或いはキャンセルを認めることを拒否したのだと主張しました。

夏季オリンピックのホスト国は2032年まで確保されていますが、その後ホスト国を見つける事は困難になるでしょう。

一方、主催者は、海外からの数万人の訪問者にもかかわらず、大会関係者からの新規感染が438件し見られなかったという事実を指摘することができます。

競技が台無しになる様な選手村での感染大発生の恐れも根拠がないことが証明されました。

オリンピックが行われたことが正しかったかどうかは、議論の余地があります。

しかし、確かなことは、これらの疑念があっても、アスリート達は驚くべき力を証明したのです。

東京オリンピックの意義

無事に終わったから言えるのかも知れませんが、東京オリンピックは開催されて良かったと思います。

上記の記事に書かれている通り、海の向こうでも日本人同様、自国の選手たちの活躍に毎日一喜一憂している人々が無数にいた訳です。

アスリートたちの真剣勝負は数多くのドラマを生み、コロナに疲れた多くの人たちに待ち望んでいた気晴らしを与えました。

オリンピックを国威発揚の場と捉える人もいますが、勝負が終わった後、勝者と敗者が互いの健闘を讃えあう姿は、国を超えたアスリートたちの友情を表していました。

日本はこの大会で巨額の借金を背負ったなどという報道をする海外メディアもありますが、非常事態宣言の中、この巨大で複雑な大会の運営を成功に導いた日本人はその組織力を誇りに感じて良いと思います。

東京がホストに選ばれた際に対抗馬はイスタンブールでした。

もしイスタンブールがホストに選ばれていたら、オリンピックは残念ながら開催されていなかったでしょう。

日本はIOCからもっと評価されるべきと思います。オリンピック開催で日本が犠牲にしたものも大きいのですから。

 

最後まで読んで頂き、有り難うございました。