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世界で拡大する貧富の差

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コロナが拡大する貧富の差

世界各国で貧富の差は拡大傾向にある様です。

新型コロナ感染の広がりは、テレワークが可能な高所得者層と現場に出勤を余儀なくされる低所得者層の社会的不平等感を更にかきたてました。 

この不平等感に着目したポピュリスト政治家は国民の分断を煽っています。

この貧富の差の拡大は、今後西側諸国のアキレス腱になりうる可能性があります。(既になっているかもしれません)

この点について仏紙Les Echosが「Un Français sur cinq concerné par la pauvreté」(フランス人の五人に一人は貧困層)との記事を掲載しました。

かいつまんでご紹介したいと思います。

Les Echos記事要約

これは、フランスの購買力に関する議論をきっかけに、大統領選挙でおそらく焦点になるでしょう。

発表されたINSEE(仏統計局)の調査によると、2019年新型コロナの感染が始まる前でさえ、5人に1人がフランスの大都市では貧困の状態にありました。

 

2019年には、フランス人の13.6%が1人あたりの収入が1,063ユーロ(約14万円)未満であったため、古典的な指標である「金銭的貧困のリスクがある」と見なされていました。

さらに、13.1%が、支払い、住宅、消費の問題に直面していました。

貧困は、一家の大黒柱が失業している家族に打撃を与えます。

また、ひとり親家庭と16歳未満の子供が大きな打撃を受けました。

今週初めに発表された「フランス戦略研究所」による調査は、このデリケートなテーマにさらなる光を当てています。

フランス首相府に属するこの組織は、家賃、保険、電話やインターネットへの加入、ローンなど、いわゆる「事前にコミットされた」家計費、つまり「契約によってコミットされ、短期的に再交渉するのが難しい」支出に注目しました。

彼らの研究によると、住宅予算(家賃、料金、ローン返済)の増加により、2001年の総家計支出の27%から2017年には32%になりました。

また、特に低所得世帯ではその比重が増加していることも明らかになっています。

彼らにとって、事前にコミットされた費用は、裕福な世帯の28%に対して、2017年の総支出の41%を占めていました。

「自由に使用可能な所得、つまり事前にコミットされた費用の支払い後に利用可能な所得に関する不平等は、表面上の不平等のほぼ2倍である」とフランス戦略研究所は強調しています。

機会の平等を

資本主義は必然的に貧富の差を生み出します。

この貧富の差が資本主義社会の活力の源にもなるわけです。

米国を目指す移民の多くは一攫千金を夢見て勤勉に働くわけで、貧富の差自体が悪者ではない筈です。

私も全員が平等であるべきだと唱えるつもりはありません。

福祉の行き過ぎは勤勉に働く人に不公平です。

しかし、結果の平等ではなく、機会の平等は達成すべき目標と思います。

金持ちの子が貧しい家庭に生まれた子に対して最初から優位に立てるのであれば、後者はやる気を失います。

貧しくてもやる気のある子にはしかるべき援助が行なわれるべきと思います。

 

貧富の差の問題は西側だけに限られた問題ではありません。

実は中国もロシアも貧富の差が拡大しています。それは西側以上かも知れません。

中露両国の経済はもはや西側以上に資本主義化しているので、これは必然です。

今後この不平等感を上手く解消出来た陣営が有利に立つ事になるでしょう。

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。