MIYOSHIN海外ニュース

世界の役立つ情報をわかりやすくお伝えします。

コロナが導入を加速した次世代技術

f:id:MIYOSHIN:20211219184211j:plain

羽田空港の水際対策

一昨日、日本に帰国しました。

空港の水際対策は昨年とは打って変わって厳重を極めました。

多くの関係者が頑張っておられる事は評価致しますが、デジタル化において我が国が如何に遅れをとっているかこの空港の検疫対策だけとってみても良くわかりました。

何重にも書類をチェックされ、手作業をさせられますが、電子化を進めれば殆どのチェックポイントは省略する事が出来る筈です。

国の玄関である空港で時代遅れの検疫プロセスを経験した外国人は、日本のイメージが変わってしまう筈です。

 

イスタンブールに滞在して思った事は、トルコの方がデジタル化では先を行っているという事です。

イスタンブールではQRコードでATMからお金を引き出したり、レストランでメニューを読むなんて事が行われていましたが、東京では殆ど見られません。

非接触のクレジットカードでの支払いはトルコでは当たり前でしたが、日本はまだ始まったばかりです。

ショッピングモールでトイレの入り口は非接触で開閉しますが、そんなドアは日本では見当たりません。

老人が多いからデジタル化が難しいというのはわかりますが、少なくとも先端技術による選択肢をオプションとして提供してもらいたいところです。

日本がもたもたしている間に、世界は先に行ってしまいます。

 

米誌ウォールストリートジャーナル(WSJ)が10年先の世界を想像する記事を掲載しました。

未来学者のブライアン ソリス氏が書いた記事かいつまんでご紹介したいと思います。

WSJ記事抜粋

私たちが2030年に生きている事を想像してみてください。

次に、物事がどう変わるかを想像してみてください。

空飛ぶ車、超音速の旅行、私たちの間を歩くロボット、1日の大部分をメタバースで過ごす自分を想像できますか。

おそらくそうなるでしょう。

しかし、2030年までに広く採用されると予想される技術トレンドの多くは、今日既に動き出している様です。

 

過去2年間の不自由な生活は、この流れを加速させました。

世界が長期間にわたって自宅から仕事、学習を行う様になった時、未来のテクノロジー採用のスケジュールは前倒しされました。

何年にもわたって二の足を踏んでいましたが、顧客と従業員のニーズと変化に対応するために、デジタル化に踏み切る必要が生じました。

 

次の様な変化が訪れると思われます。

監視下におかれる巨大ハイテク企業

Facebookの元従業員であるFrances Haugenblewが、Facebookがプラットフォーム上で有害な関与を行っている事を告発した時、多くの政府、企業幹部やユーザーは「もうたくさんだ」との共通認識を得た様です。

ユーザーは、ハイテク企業の恐るべきアルゴリズムのモルモットであることが明らかになりました。

今年を振り返ると、巨大ハイテク企業が自らを規制する時代が終わったかもしれません。

ユーザーの安全性とネットワークの説明責任は、デジタル社会と現実世界が共存していくために非常に重要です。

Web 3.0とよりオープンで協調的で説明責任のある枠組みは、オンラインでのやり取りをより良いものにするために不可欠です。

拡張現実(AR)が現実のものに

パンデミックが続く中、実店舗が一時的に閉鎖されるか、入場が制限されたとき、電子商取引(EC)は飛躍的に成長しました。

ただし、従来の電子商取引は、オンラインショッピングの二次元的で静的な性質のために、顧客が買い物の実感を得るのに十分ではありませんでした。

ARは、衣料品、靴、車、フォークリフトなど、あらゆる種類の製品を仮想化し、物理的に目の前にあるかのように製品を体験できるようにします。

顧客の61%が、パンデミック後のオンラインで以前よりも多くの時間を費やすと述べており、実際の店舗や倉庫が今後再開したとしても、ARは電子商取引の売り上げを拡大する上で重要な役割を果たします。

革新的なWeb3.0

暗号通貨、NFT(非代替トークン)、ブロックチェーン、分散型自律組織、メタバースいずれも流行語です。

Webの次の世代(別名Web 3.0)の先駆けとなる重要なトレンドも表しています。

Web 2.0は、モバイル、ソーシャル、クラウドコンピューティングの「黄金の三角形」を組み合わせた、ソーシャルWebまたはプラットフォームとしてのWebの時代として広く認識されています。

Web 3.0のビジネスモデルは、分散化、開放性、管理者の存在しないネットワークであり、暗号化された説明可能な分散型台帳を利用しています。

アート、銀行、保険、ヘルスケア、政府サービスなど、すべてが、従来の会社組織によってではなく、共有グループによって所有される付加価値のある商品やサービスとして見直されます。

加速化するデジタル技術

およそ2年間のコロナ体験がこういった次世代技術の導入を加速している様です。

個人的には以前の様なコロナのない世界の再来を期待したいのですが、今後もウイルスは突然変異を繰り返しますので、新たな変異株の登場は避けられません。

思い返せば、9.11のテロは空港での荷物検査を厳重にしましたが、それも今や慣れっこになっています。

コロナの検疫対策もそのうち、当たり前のようになるでしょう。

コロナのおかげで次世代技術の導入スケジュールが前倒しになったと前向きに考えるのは楽観的に過ぎるでしょうか。

 

最後まで読んで頂き、有り難うございました。