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再認識されるトルコの重要性とウクライナ紛争における役割

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和平調停へ動くトルコ

ウクライナの戦争は1ヶ月が経ちましたが、出口が見えません。

ゼレンスキー大統領はプーチン大統領に直接交渉を呼びかけていますが、後者はこれに応えません。

誰が和平の調停を行えるのでしょうか。その適格者は多くありません。何故ならプーチン氏が真剣に耳を傾ける相手でなければならないからです。

中国は適格者と思われますが、火中の栗を拾うつもりはどうやらなさそうです。

そんな中、トルコの和平への動きが注目を集めています。

トルコの英字紙Daily Newsがこの動きに関して「Erdoğan says he will suggest Putin to find honorable exit from Ukraine」(プーチン氏にに対して名誉ある出口を見つける様にと勧めると語るエルドアン氏)と題する記事を掲載しました。

かいつまんでご紹介したいと思います。

Daily News記事要約

ブリュッセルでの臨時NATO首脳会談に出席したエルドアン大統領は、プーチン大統領に、ウクライナから名誉ある出口を見つけ、戦争を終わらせることを提案すると述べました。

「私は今週末か来週初めにプーチン氏と話す可能性があります。 私たちは彼とNATO会合について話し合い、彼に『あなたは和平のために自ら動かなければならない、』と伝えるつもりです。私たちは彼に紛争を終わらせる方法を見つける事を提案すべきです。」とエルドアン氏は語りました。

エルドアン大統領は、トルコは両国が和平協定に合意した際に、ウクライナの保証国になり得る事を強調しました。

 

エルドアン大統領は、ウクライナの中立国化や部分的な軍縮などの問題は、柔軟に妥協する可能性があると示唆しましたが、クリミアとドンバスのは引き続き最も難解な障害であると強調しました。

「ゼレンスキー大統領は、ドンバスの問題について賢明な動きを見せた。彼はこの問題について国民投票が行われるべきだと述べた」とエルドアン首相は述べました。

ドンバスは、ロシア系の民族が多数を占めるウクライナ東部の州です。

この地域は現在、ロシア主導の分離主義者の管理下にあります。



「ヨーロッパの危機はトルコの重要性を再び示しており、すべての同盟国はトルコがこの地域で果たしている役割がどれほど重要であるかをよりよく理解する様になった。」とエルドアン氏は強調しました。

第一に欧州の安全保障の基本はNATOです。

これはとても明確です。

第二に、トルコは地域安全保障の必然的な同盟国です。

これは、NATOの全体会議でも二国間会議でも表明されました。

エルドアン大統領は、過去70年間と同様に、トルコは今後もNATOに対する責任を果たし続けると述べました。

 

米国はF-16の販売に前向き

米国からトルコが最新鋭戦闘機F-16を購入するための交渉については、プロセスが双方の間で前向きに進められ、バイデン大統領が、この取引承認をアメリカ議会に諮るとエルドアン大統領に伝えました。

 

ロシアに制裁を課さないトルコ

エルドアン首相は、ロシアを離れる企業は非常に多く、トルコは彼らを歓迎する準備ができていると示唆しましたが、トルコは対ロシア制裁には参加しないと強調しました。

トルコは国連主導の制裁にのみ参加すると述べました。

トルコはロシアから天然ガス需要の半分を供給しており、ロシアとの最初の原子力発電所の建設に協力しているとエルドアン氏は述べ、「それを無視することはできません。 私はマクロン大統領にも同じことを言いましたが、彼でさえ私が正しいと答えました。」

評価が一変したトルコ

最近のトルコはリラの暴落による高インフレに悩まされ、外交面でも暗い話題が多かったのですが、ロシアのウクライナ侵攻はトルコを取り巻く国際情勢を一変させてしまいました。

今やロシアの南進を食い止めるNATOの重要な一員として、欧米の見る目も大きく好転しました。

朝鮮戦争の勃発で運命の女神が日本に微笑んだ様に、ウクライナ紛争はトルコの運命を大きく変えるかもしれません。

トルコが調停役として適格性を持っているのは、ロシア、ウクライナ両国との信頼関係だけではありません。

トルコが両国の和平を保証する国として、両国に睨みを効かせられるからです。

ご存知の通り、2014年に締結されたミンスク合意はこの合意の履行を保証する筈のフランスとドイツが機能しませんでした。

ボスポラス海峡の封鎖やドローンの販売という切り札をロシアに対して持っている国はトルコ以外にはほとんどありません。

今後の和平交渉に注目しましょう。

 

最後まで読んで頂き、有り難うございました。