MIYOSHIN海外ニュース

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ウクライナ戦争の現実

敗色濃厚なウクライナ

ウクライナ戦争はいつ終わるのでしょうか。

トランプ、プーチン両大統領のアラスカ会談は派手な演出でしたが、その後の進展を見ていると、停戦が実現するとは思えません。

 

停戦が実現しないのは、戦争がロシアに有利に展開しているからです。

もっと言えばウクライナが負けようとしているからです。

戦争は片方が勝利を収めようとしている時には終わりません。

ウクライナが敗北しようとしているという事実を多くの人々、西側の政府、メディアを含めて認めようとしませんが、この事実を認めなければ正しい処方箋は描けません。

注意深く見ていると西欧の指導者たちの態度にも変化が見られます。

ウクライナはロシアに対して最後まで徹底抗戦すべきだと威勢良く主張していたマクロン大統領など西欧のリーダーたちもここにきて直ちに停戦すべきだと主張し始めました。

これは彼らもこのまま戦争が続けばウクライナが大敗せざるを得なくなる事を認識したからに他なりません。

 

ウクライナ支援に積極的だったバイデン政権の時代でも、ロシアの攻勢を食い止めるのがやっとだったのに、ウクライナ支援は欧州の責務だと主張するトランプ大統領の時代にウクライナが持つわけがありません。

そもそもウクライナの問題は軍備の問題というより、前線に貼り付けられる兵隊の数の問題ですので、より深刻です。

たとえ装備を増やしても兵員の数が増えなければ前線は維持できないのです。

 

トランプ大統領の作戦

それでは今後どうなるのでしょうか。

 

前述のようにロシアは自分たちが勝とうとしていると認識しているので、トランプ大統領が何を言おうが、停戦には応じないでしょう。

いやトランプ大統領は二次制裁をちらつかせて、ロシアへの制裁を強化しようとしているではないかと仰る方がおられると思いますが、これはトランプ大統領の政治的ポーズだと思います。

米国国民の多くはロシアに対して反感を持っています。

ロシア寄りの政策をトランプ大統領が取ると、政権への支持率は低下します。

従い、トランプ氏は表向きロシアに厳しい対応を取らざるを得ません。

一方、彼はどんな手を打ってもウクライナが敗北する事を知っています。

そしてバイデン政権がアフガニスタンから撤兵した時のような惨めな撤退は避けたいと思っています。

これらを考慮した上で、トランプ大統領がやろうとしている事は、ウクライナの敗北の責任を欧州に転嫁する事です。

ロシアの石油を購入しているインドに二次制裁として50%もの高額関税を課しましたが、トランプ氏は欧州に同様の高額関税をインドと中国に課すよう要求しました。

重要な貿易パートナーである中国やインドに対して、EUがそんな事が出来るはずがありません。

トランプ大統領はEUが出来ない事を知っています。

彼は「二次制裁を欧州と共にやろうとしたら、欧州が拒否した。これでは米国は協力できない。ウクライナの問題は欧州で解決してくれ。」と言うでしょう。

これがトランプ氏の作戦です。

こうすれば、ウクライナに対して出来る事はやったと米国内では主張できるし、アフガニスタン撤退の様な惨めな撤退にはなりません。

彼の頭の中では、二次制裁をインド、中国に長期にわたって課すつもりはないと思います。

インドに対する関税強化は重要なパートナーのインドを中国に接近させる結果を産んでしまったので、早晩インドに対する関税は引き下げられる筈です。

 

戦争の主因

今回の戦争の大きな原因の一つは無理なNATOの東方拡大だったと思います。

「ウクライナも独立した主権国家である。主権国家がどの軍事同盟に入るかは主権国家が決める問題だ。」と仰る方もおられると思いますが、国内とは違い、国際社会において治安を提供してくれる警察や軍隊は存在しません。

強制力のない国連が存在しますが、大国のパワーの前ではあまりにも無力な存在です。

この様な環境では、大国に隣接する小国は大国と折り合いをつけつつ安全保障を確保する必要があります。

昔、キューバ危機が生じた時、米国はキューバと戦争を開始しようとしました。

米国はキューバにソ連の核ミサイルが配置されるのを嫌ったからです。

今回はロシアがウクライナに同様の状況が生まれる事を嫌いました。

ウクライナは隣国を交換するわけにいきません。

ロシアとは今後も折り合いをつけて生きていくしかありません。

その意味で、欧米の尻馬に乗ってNATO参加を宣言したのは過ちでした。

また2023年にイスタンブールで和平交渉がまとまりかかった時に交渉から離脱したのも悔やまれます。

 

先日、ロシアのドローンがポーランドの領空を侵犯したと報じられましたが、ロシアがNATOの加盟国ポーランドを、今戦争に引き摺り込む合理的な理由はありませんので、NATOを戦争に引き摺り込みたいウクライナがロシアのドローンを無線誘導してポーランド領空に侵入させた可能性があると思われます。

この様な行為は、ウクライナがそれだけ窮地に追い込まれている証左とも言えます。

もうウクライナは戦争継続を焚き付ける欧州の政治家の言う事を聞くべきではありません。

彼らは武器は送るが、兵隊は送らず、ロシアとの激しい戦いを対岸の火事の様に見ているだけです。

彼らは米国から「この戦争は欧州の責任で処理してくれ」と言われて慌てふためいています。

「自由と民主主義のために」と綺麗事を言いながら、自分たちの血は一滴も流さない無責任な欧州政治家の発言は無視して、ウクライナは多少の犠牲を払っても早期に和平に漕ぎ着けるべきだと思います。

 

ウクライナの勝利を信じておられる方には厳しい見方かもしれませんが、ウクライナのためにも、ここで思い切った決断が必要と思い、率直な意見を述べさせて頂きました。

 

最後まで読んで頂き有難うございました。