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イラン政権転覆の可能性は

肝を冷やしたイラン政府

先日のベネズエラ大統領捕獲作戦は世界を驚かせました。

中国製のレーダーとロシア声の対空ミサイルで防衛体制を整えていたはずのベネズエラ側の防空網はいとも簡単に破られ、大統領はあっという間に米国に連れ去られてしまいました。

この作戦は米国が未だに世界最強の軍隊を保持している事を明らかにしましたが、肝を冷やしたのは北朝鮮とイランの指導部だったと思います。

ベネズエラの事件が影響してか、イランではその後大きなデモが生じました。

1979年のホメイニ師によるイスラム革命以降、45年もの間政権を維持してきたイスラム政権は崩壊するのか見逃せない展開となってきました。

英誌エコノミストが「What the collapse of Iran’s regime would mea」(イランの政権交代が意味するもの)と題した記事を掲載しました。

かいつまんでご紹介したいと思います。

エコノミスト誌記事要約

1. 崩壊に直面する神権政治

2026年現在、イランのイスラム共和国は建国以来、最も深刻な存亡の危機にあります。

ハメネイ師率いる体制は、長年にわたる経済の失政、深刻な汚職、そしてイスラエルや米国との軍事的な摩擦による「抵抗の枢軸」の弱体化により、統治能力をほぼ喪失しました。

国民の怒りは沸点に達しており、もはや残忍な弾圧をもってしても、自由を求める民衆のうねりを抑え込むことは不可能になっています。

この「革命」が単なる一国の政変に留まらず、世界秩序を根底から揺るがす地殻変動になることを示唆しています。

2. 政権の断末魔と「焦土化」の恐怖

体制が崩壊へ向かう過程で、世界が最も警戒すべきは、追い詰められた指導部による「焦土作戦」です。

自らの終焉を悟った政権が、ホルムズ海峡の封鎖による原油価格の高騰、あるいは核開発の急進といった暴挙に出るリスクは極めて高いと分析されています。

これは地域全体を道連れにする「負けが込んだギャンブラーの最後の賭け」であり、中東を大規模な戦乱に陥れる危険性を孕んでいます。

国際社会、特にトランプ政権下の米国は、軍事的な抑止と同時に、暴発を防ぐための極めて繊細な舵取りを迫られています。

3. 世界のパワーバランスの激変

イラン政権の崩壊は、世界の地政学的な対立構造を劇的に塗り替えます。

  • 反欧米陣営の弱体化: イランはロシアにとってウクライナ戦争における重要な武器供給源(ドローン等)であり、中国にとっては中東における戦略的パートナーでした。その喪失は、両国にとって計り知れない打撃となります。
  • 中東の新たな秩序: シーア派による「抵抗の枢軸」が消滅することで、イスラエルとサウジアラビアをはじめとするアラブ諸国の接近が決定的となり、中東に新たな安定の枠組みが生まれる可能性があります。
4. 崩壊後のシナリオ:希望と混沌の狭間で

政権崩壊後のイランの行方には、三つの主要なシナリオが考えられます。

第一は、亡命勢力や国内の穏健派が主導する「民主的な移行」です。これが実現すれば、イランの豊かな資源と高学歴な若年層が国際市場に復帰し、世界経済に大きな恩恵をもたらします。

第二は、革命防衛隊の一部が実権を掌握する「世俗的軍事独裁」への移行です。

第三は、権力の空白に乗じた民族紛争や派閥争いによる「内戦と国家の分裂」です。特に核施設や大量の通常兵器の管理が失われることは、世界的な安全保障上の悪夢となり得ます。

5. 国際社会の責務

イランの自由は国民自らの手で勝ち取られるべきものですが、その後の空白をどう埋めるかは国際社会の責任です。

過去のイラクやリビアでの教訓を活かし、政権崩壊後の人道支援、治安維持、そして民主的な統治機構の構築に向けた準備を今すぐ始める必要があります。

イランのイスラム体制の終焉は、21世紀における自由の勝利となる可能性を秘めていますが、それは同時に、世界がかつてないほど慎重な対応を求められる「危険な賭け」でもあるのです。

イラン国民蜂起の成功の鍵は

筆者は最初の海外出張がイランでしたので、この国には特別の思い入れがあります。

当時はイスラム革命が起きてからそれほど経っていなかったので、首都テヘランには六本木の瀬里奈が店を続けていたり、革命前の「中東のパリ」と称されていた頃の名残がかなり残っていました。

イラン人はシーア派ですので、スンニ派のアラブ人に比べると本来は世俗的で酒を嗜む人が多い国です。

そんな国で45年もの間、窮屈なイスラム原理主義を押し付けられた国民の多くはイスラム政権に嫌気がさしていると思われます。

経済制裁で国民の生活は貧しくなり、若者の失業率も大変高いと聞きます。

しかし独裁政権というのは、経済制裁だけではなかなか倒れません。

国民が一致団結して反政府運動を起こさない限り無理です。

イラン政府もこれを恐れてかインターネットを遮断して国民が団結しない様にしている様です。

スターリンクというウクライナなどでも使われている衛星を使った通信網の受信機を米国政府が密かにイランに輸出しているとの話を聞きましたが、これは有効な手かもしれません。

誇り高きペルシャの友人たちが普通の生活を取り戻す日を期待したいと思います。

 

最後まで読んで頂き有難うございました。