MIYOSHIN海外ニュース

世界の役立つ情報をわかりやすくお伝えします。

2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

共和党を自分の色に染め上げるトランプ大統領

アメリカの二大政党に関する大きな誤解 米国の二大政党である共和党と民主党の成り立ちについて少し調べてみたのですが、基本的なところで大きな誤解をしていた事に気付きました。 まず南北戦争で有名なリンカーン大統領は共和党、民主党どちらの所属だった…

水素自動車で覇権を握るのは誰か - 欧州のしたたかな戦略

欧州が力を入れる新しい水素自動車 先日、水素社会に関するブログを書きましたが、水素の使い道として有望なのは、火力発電所において燃料として使うという用途や、船や飛行機などの動力源として使われるケースがありますが、忘れてならないのが水素自動車で…

海外メディアの安倍首相に対する評価

安倍首相辞任のニュース世界を駆け巡る 安倍首相の突然の辞任には驚かされましたが、その発表から一夜明けた8月29日海外メディアの反応を確認した処、多くのメディアがこのニュースを取り上げていた事に驚きました。 一番驚いたのは、米誌Foreign Policyで何…

フランスから見る米大統領選の行方

二極化した米国メディア 民主、共和両党の党大会が終了し、大統領選もこれからが本番ですが、米国のメディアを見ると、共和党寄りか民主党寄りに二分化されており、客観的に大統領選を分析する新聞やテレビ局はほぼ無い事に気付きます。 日本で有名なCNNやNe…

水素社会実現に向け敢えて高いハードルに挑む欧州

EU新エネルギー政策明らかに 先月EUは「エネルギー統合戦略」と銘打った政策を発表しました。 この政策には、2050年に二酸化炭素の実質的な排出量をゼロにするという長期目標を達成するための具体的な施策が盛り込まれています。 その中でも柱と言えるのが水…

イスラエルと国交樹立したUAE(アラブ首長国連邦)の知られざる実力

中東政治に一石を投じたUAE UAEとイスラエルの国交樹立に関するニュースは、日本のマスコミではそれほど大きく取り上げられませんでしたが、海外のマスコミではいずれもトップニュースとして取り上げられました。 それだけ、インパクトが大きかったという事…

中国を過小評価すべきではないー時代に合わせて進化する国家資本主義

中国は旧ソ連と同じ様に封じ込められるか 今年に入ってからというもの米国において、反中キャンペーンがエスカレートしています。 反中の姿勢は今や共和党だけでなく、民主党にも拡がりを見せ、大統領選は今や中国にどれだけ厳しいかを争うコンテストの様な…

黒海でトルコ待望のガス田見つかるー本当に喜ぶのはまだ早い

エルドアン大統領自らガス田発見を発表 トルコのエルドアン大統領は、21日黒海で大型のガス田が見つかったと発表し、次の様に報道陣に語りました。 「トルコはその歴史上最大のガス田を黒海で発見した。 我々は9つの掘削を行ったが、採掘船『Fatih』が行った…

眠れる巨人欧州を覚醒させたコロナ

EUの復活 以前のブログでもご紹介しましたが、最近のEUの外交面での積極的な動きは以前と比べて見違えるようです。 コロナ対策のために超大型の経済支援策に合意した事はご存知の通りですが、香港国家安全法導入やベラルーシの大統領選に抗議し、ベイルート…

アルメニア珠玉のアネクドート - エレバン 放送

トルコとイランに挟まれた国アルメニア アルメニアという国をご存知でしょうか。 トルコ、ジョージア、アゼルバイジャンとイランに囲まれた小さな内陸国アルメニアは1991年にソ連から独立した国の一つです。 首都エレバンはアララット山(ノアの方舟で有名。…

UAEとイスラエルの国交樹立の真相 - トランプ政権が一石二鳥を狙った一手

衝撃的なUAEとイスラエルの国交樹立 8月13日に発表されたUAE(アラブ首長国連邦)とイスラエルの国交樹立のニュースは世界中に衝撃を与えました。 ご存知の通り、UAEは国際的金融ハブであるドバイを持つアラブ湾岸諸国の代表格です。 アラブ諸国はこれまで国…

イスタンブール条約に揺れるトルコ - 女性人権を守る闘い

イスタンブール条約って何 今日は久しぶりにトルコの記事をご紹介しましょう。 イスタンブール条約というものご存知でしょうか。 これは女性に対する暴力や家庭内暴力の撲滅を目的とした初の欧州条約です。 署名された場所の名前をとって、イスタンブール条…

バッタが群れを作るのはフェロモンの働きだったー英誌エコノミストが伝える大発見

バッタの害を抑える画期的な方法見つかる 今年は蝗害(イナゴの害と漢字では書きますが、実際はバッタ科の昆虫が引き起こす害)の被害が各地で報告されています。 この話題については、私のブログでも何度か取り上げました。 www.miyoshin.co.jp 東アフリカ…

大統領選不正で揺れるベラルーシってどんな国

大統領選での不正 ベラルーシという国ご存知ですか。 旧ソ連から独立した17か国の多くを訪問した事がある私も、この国は未だ足を踏み入れた事がありません。 日本人には馴染みがない国ですが、最近欧州のメディアで取り上げられる機会が増えました。今回は大…

日本船舶モーリシャス沖合で座礁ーその真相は

モーリシャスってどんな国 モーリシャスの日本船座礁事故については、海外のマスコミでも大きく取り上げられています。 モーリシャスはインド洋に浮かぶ島国ですが、過去の歴史を調べると、欧州の国々の植民地であった事がわかりました。 1638-1715 オランダ…

英ジョンソン首相は成長戦略を描けるか- 高齢化する支持層とのジレンマ

コロナで喘ぐ英国経済 英国の経済が低迷している様です。 もともとEUから離脱した事で経済の先行きが危ぶまれていましたが、今年に入ってからはコロナ感染の急拡大で経済に急ブレーキがかかってしまいました。 ジョンソン首相は年末までには予定通りEUとの交…

UAEとイスラエルの歴史的合意- 中東の地殻変動の始まり

突然の二国間国交樹立 UAE(アラブ首長国連邦)とイスラエルが米国の仲介で国交を結んだというニュースには驚かされました。 UAEと言えば湾岸諸国の中心国であり、アラブの連帯を掲げてパレスチナの独立運動を支援し、イスラエルを激しく非難していた国です…

コロナの後は水不足に悩まされるフランス

7月のフランスは降雨量殆どゼロ 今年の夏、日本は大雨に悩まされました。球磨川の氾濫は豪雨災害の恐ろしさを見せつけられました。 豪雨災害に悩まされたのはお隣の中国も同様です。 揚子江に位置する巨大な三峡ダムが氾濫するのではないかとの憶測が広がる…

とっておきのアネクドート (続編その2)

今日は久しぶりにアネクドート(ロシア風小話)をご紹介したいと思います。 ソ連の体制批判がベースになっていますが、共産主義の圧政の中で、人間のユーモアのセンスというのは逆に研ぎ澄まされていった感があります。 世界中で様々な民族と酒を酌み交わし…

トルコは経済危機を切り抜けられるか

急激なトルコリラ安 ここ数日トルコの通貨リラが急落しています。 つい先日まで、一ドルあたり6.8辺りを前後していましたが、今週は7.2から7.3辺りまで上昇しています。 私もトルコの銀行に、幾ばくかのリラを保有していますので、気になっています。 日本に…

英仏メディアから見た台湾問題の行方

米国高官突然の台湾訪問 8月10日米厚生省のアザー長官が台湾を訪問しました。 台湾と米国の間に、現在正式な国交はありません。 1979年にニクソン大統領ーキッシンジャー補佐官コンビによって、米国は中華人民共和国と国交を結び、中華民国(台湾)は国連か…

まだまだ判らぬ米大統領選の行方

バイデン候補当確は本当か 日本のマスコミ報道では、次の米国大統領はバイデン氏でほぼ決まりの様ですが、本当でしょうか。 前回の大統領選では、ヒラリー候補が勝利すると予測していましたが、蓋を開ければトランプ大統領の勝利に終わりました。 同じ過ちを…

欧州の顔として存在感を増すマクロン仏大統領

電撃的なベイルート訪問 マクロン仏大統領が大爆発の2日後、電撃的にベイルートを訪問した事が欧州のメディアで大きく取り上げられました。 仏テレビ局France 24を見ていて驚いたのは、彼がベイルート市内を歩いて視察した事でした。 群衆にもみくちゃになり…

TikTok買収 - 火中の栗を拾うマイクロソフトの野望

米国上院もTikTokに関する法案を可決 動画アプリTiktokに関して、45日以内に米企業に売り渡さない限り、米国内の事業を停止させるとの大統領令に6日トランプ大統領が署名した事は報道の通りですが、もう一つ重要な動きがありました。 米国上院で、TikTokの使…

原爆は日本人の命を救ったのか - 米国研究者のあまりに冷徹な分析

原爆ドームの思い出 真夏のこの時期になりますと、原爆の事を思い出します。 広島で幼少期を過ごしたので、原爆ドームは身近な存在でした。 自宅の裏山にあたる比治山には、アメリカが建てたかまぼこ型の原爆調査委員会の建物があったのを思い出します。 原…

世界を震撼させたベイルートの大爆発ー本当の原因は何か

突然の爆発 8月4日のベイルートの爆発事故、動画で皆さんもご覧になったと思いますが、衝撃的でした。 2回目の爆発では原爆の様なキノコ雲が生じました。 200キロ以上離れたキプロス島でもその爆発音が聞こえたと言われますので、驚くべき大爆発だった事が窺…

コロナ統計まで改ざんしたイラン政府が恐れるもの

BBCペルシャが暴いたイラン政府のウソ イランは早くからコロナの感染が広がり、中東では最も感染者数が多い国です。 しかし、ここのところ感染者数、死者数とも伸びが緩やかとなり、峠を越したかと思っていましたが、公式発表と実際の数字が大きく異なる事が…

一帯一路の要衝、中央アジアでグレートゲーム再燃か

中央アジアにおける覇権争い 中央アジアという地域は日本の方にはあまり馴染みがない地域ですが、19世紀の始め頃に、インドを自国の植民地としていた英国と南下政策を企てるロシアが覇権争いを繰り広げたいわゆる「グレートゲーム」の舞台です。 中央アジア…

カルロス ゴーン氏を追放した日産が失ったもの

急速な業績悪化に苦しむ日産 日産の業績が急速に悪化しています。日産のみならずアライアンスを組んでいるルノーと三菱自動車の業績も同様に悪化しました。第一四半期(4-6月)の赤字幅は日産2,855億円、三菱自動車1,761億円と発表されています。 この日仏連…

米産業界の巨人GEの失敗から学びとるもの

米産業界の巨人GE赤字に転落 GE(General Electric)が第二四半期(4-6月)2,200億円もの赤字に転落しました。 同社は20世紀を代表する企業であり、1981年から2001年まで同社のCEOを務めたウエルチ氏が退任する前年2000年には、時価総額が4,750億ドル(約50…