2022-01-01から1年間の記事一覧
ウクライナ戦争の出口は 今年最大のニュースは何と言っても2月に始まったウクライナ戦争です。 この戦いは今も出口が見えません。 ロシア、ウクライナ両国の言い分には大きな隔たりがあり、米国をはじめとした大国も仲介の労を取ろうとはしていません。 そん…
注目を集めるインド 先日インドネシアを取り上げましたが、今最も注目を集めている発展途上国は何と言ってもインドでしょう。 米中の対立が深まる中、アップルが最近インドでも最終製品の製造を開始することを発表して話題となりました。 サプライチェーンの…
頻発するデモ 最近、中国でデモが頻発しています。 中には共産党や習近平の退陣を求めているものもあると報じられています。 共産党の一党支配に公然と反旗を翻す事はタブーとされてきましたが、中国で何かが起きている様です。 勿論西側の報道には政治的バ…
政権与党の敗北 台湾の統一地方選挙が行われました。 驚いた事に与党民進党が大敗し、党首の台湾総統である蔡英文は党首の地位を辞任する事を明らかにしました。 中国の武力統一を牽制する上で、米国を始めとする西側諸国の強い支援を得ていた台湾政府が国民…
G20サミットの舞台バリ島 G20サミットはバイデン大統領や習近平主席が参加してインドネシアで行われました。 インドネシアもG20に入っていたんだと思う人もおられると思いますが、(かくいう筆者もその一人)インドネシアは世界GDPランキングでは17位に堂々…
米国中間選挙がウクライナに与える影響 米国の中間選挙において、民主党は予想外の善戦を見せましたが、下院では多数派を共和党に譲りそうです。 この結果が今後の米国の外交政策、特にウクライナ戦争にどの様な影響を与えるかについて英誌Economistが「Joe …
米中対立の我が国への影響 米国政府は日本政府に対して、高度半導体に関する中国への輸出禁止に協力する様に要請してきた様です。 急速に台頭する中国に経済覇権を脅かされていると感じる米国は、同盟国の日本やEUに対して中国への締め付けに同調する様に求…
長期戦と化したウクライナ戦争 ウクライナ戦争はいつどの様な形で終わるのでしょうか。 米国政府は「和平交渉はウクライナ政府の意向を尊重する」と言っていますが、そうなるとクリミアを取り返すまで戦争は継続するのでしょうか。 この点について米誌Foreig…
米中間の緊張高まる 米中の関係は、ウクライナ危機を通じて緊張感を高めていますが、米中の関係が悪化する基本的な理由は、中国が米国の覇権を脅かすのではないかとの不安が米国にあるからだと思います。 特にテクノロジー面で中国の躍進は著しく、米国は相…
コカインの合法化を求める声 米国や欧州の一部で大麻が既に合法化されている事は知っていましたが、最近驚くような記事を英誌Economistで見つけました。 それはコカインも合法化せよとの内容でした。 ご存知の通り、コカインは大麻などとは比べ物にならない…
インドも加わった上海協力機構 「上海協力機構」という中国、旧ソ連諸国を中心とした多国間組織があります。 先日中央アジアのウズベキスタンで総会が開かれ、2年ぶりの外遊を行った習近平主席が参加しました。 習主席とプーチン大統領が個別会談を行った事…
暗雲垂れ込めるドイツ経済 ウクライナ戦争がもたらしたものの一つとして、エネルギー価格の暴騰があります。 ロシアがEUを相手に仕掛けたガス供給の削減は、欧州のエネルギー市場を大きく揺さぶりました。 このガスをめぐる戦いで最も大きな影響を受けたのは…
mRNAの大きな貢献 コロナ感染拡大を止めたのは、振り返ってみるとやはりメッセンジャーRNA(mRNA)テクノロジーを利用したワクチンだったと言えると思います。 mRNAはDNAの遺伝情報をタンパク質合成の場であるリボソームに伝えるのがその役割ですが、こ…
世界の支払い手段を独占する二社 世界中どの国に行ってもクレジットカードといえばVisaかMasterです。 クレジットカードには様々な保険が組み込まれている上に、マイレージやポイントなどが貯まったりする特典も供与されます。 でもこの様なサービスがただな…
内心ほくそ笑む中国 ウクライナ戦争に対する中国の反応は余り目立ちません。 これはロシアと欧米の対立に首を突っ込んで火傷をするのを恐れている様ですが、どうもこの戦争から一番漁夫の利を得そうなのは中国の様です。 彼らは労せずしてロシアを従属化させ…
突然の台湾訪問が拡げる波紋 ペロシ下院議長の台湾訪問は国際的に波紋を拡げています。 当然のことながら中国は猛反発しました。 ペロシ下院議長は大統領継承順位で副大統領に次ぐ地位にある人ですので、一つの中国を認めている米国が台湾を独立国であるかの…
G20外相会議の分裂 先日インドネシアで行われたG20外相会議は、最終的に共同宣言を出す事ができずに終了しました。 対露政策をめぐる議論で先進国とBRICSなど中進国の間で意見が分裂し、結論が出なかった様です。 ロシアはいずれのけ者になるとバイデン大統…
驚くべきサウジ訪問 バイデン大統領は中東諸国を最近訪れましたが、その中にサウジアラビアも含まれ、米国がイスタンブールのサウジアラビア総領事館内で行われたジャーナリストのカショギ記者殺害を指示したと言われるモハメッド ビン サルマン皇太子と会談…
戦場の真実 ウクライナ戦争はロシアがウクライナの領土の約2割を占領したまま、こう着状態に入っています。 西側の軍事援助を得て、ウクライナの反撃が始まるとゼリンスキー大統領やその支持者は勇ましいですが、その様な反撃はほとんど見られません。 そん…
安倍外交の核心にあるもの 安倍元首相の突然の逝去は世界中を震撼させました。 同氏の死後、世界中のメディアで彼のことが取り上げられています。 そんな中から、今日は英誌Economistの「Abe Shinzo left his mark on Asia and the world, not just Japan - …
巨星墜つ 安倍首相の事件には本当に驚きました。 世界で最も安全な国と言われる我が国で生じた暗殺事件は日本中を凍りつかせました。 驚いたのは日本国民だけではありません。 世界中でこの事件はトップニュースとして取り上げられ、安倍元首相の国際的な存…
ロシアがガスを制裁手段に ロシアのウクライナ侵攻はエネルギー面でも大きな変化をもたらしました。 旧ソ連時代でさえ西欧へのガス供給に関する契約違反を一度も行わなかったロシアが、ガスを西側諸国に対する制裁手段に使い始めたのです。 これが欧州のエネ…
中東、アフリカでの穀物不足 ウクライナでの戦争は深刻な食料問題を引き起こしています。 ウクライナから輸出される穀物に依存していた中東やアフリカの国々は、明日のパンが食べられないとなると、政情不安に陥ることが危惧されます。 これらの国々から難民…
出口はあるのか ウクライナ戦争は100日を超え、未だに出口が見えません。 この戦争を終わらせるためには、戦後のウクライナに十分な安全保障を提供できるかという難問に解を与える必要があります。 先日トルコ政府が示したイスタンブール コミュニケと呼ばれ…
ロシアと西側の大きな乖離 ウクライナ戦争についての日本での報道は欧米のメディアとほぼ同じ内容です。 ロシアはウクライナ軍の思わぬ反撃を受け、甚大な人的損害を受け、軍の士気も上がらず、西側の経済制裁の効果もあり、いずれは内部から崩壊していくの…
英Economist誌に寄稿した大統領 良くも悪くもトルコはウクライナでの戦争が始まってから世界の注目を集めています。 NATOの一員としてウクライナに提供したドローンはロシア軍を撃退するのに大きな役割を果たしていますが、一方でスウェーデン、フィンランド…
出口が見えない戦争 ウクライナでの戦争は3ヶ月を超えました。 これほど長く続くと予想した人は少数派でしょうが、戦況は現在こう着状態に陥っている様です。 戦争の出口が見えない今、この戦いをどうやったら終わらせる事ができるかという議論が欧米では始…
ウクライナ危機が引き起こす様々な問題 ウクライナとロシアの戦争は長期戦の様相を呈してきました。 この戦争が長期化すると様々な分野に深刻な影響が予想されます。 エネルギー価格の高騰はその最たるものですが、食糧の国際市場にも大きな影響が出始めてい…
極東での新たな危機 ウクライナでの戦争は未だに継続し、いつ終わるか目処が立っていませんが、極東アジアでも新たな問題が生じている様です。 中国と同様にゼロコロナ政策をとってきた北朝鮮でオミクロン感染が公式に認められたのはついこの間ですが、あっ…
「有事の円」はいずこへ 最近の円安には驚かされます。 数日前からイスタンブールに滞在していますが、もはや通貨の暴落で知られたトルコを批判できる様な立場にありません。 景気を維持するために金利を上げられないという意味では日本はトルコと同じです。…