2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧
不動産バブル崩壊の可能性 中国の不動産開発業者Evergrande社(恒大集団)の巨大な債務危機は、世界の注目を集めていますが、この問題は中国経済の抱える構造的な問題を反映していると言えます。 我が国でも不動産バブルは1991年に破綻し、日本経済に大きな…
AUKUSが与えるインパクト 米英豪三ヶ国の安全保障協定であるAUKUSが先日発表されましたが、これはインド太平洋における安全保障に大きなインパクトを与えました。 アングロサクソン系の協定であるAUKUSは排他的な印象を与えますが、この協定が欧州におけるNA…
新しいワクチンの承認 日本もパンデミックのピークを超え、今月末にも非常時代宣言が解除される予定です。 しかし未だに発展途上国では感染が収まっていません。 そんな中、インドでDNAワクチンが世界で初めて承認されたというニュースが入ってきました。こ…
与党破れる ドイツで総選挙が行われました。 この選挙は16年間にわたって首相を務めたメルケル首相が引退を表明した後だけに注目を集めました。 結果はメルケル首相が所属する与党キリスト教民主同盟が大きく得票率を減らし、代わりに社会民主党(SPD, 中道…
中国脅威論と衰退論 中国脅威論は、欧米のメディアで頻繁に取り上げられていますが、その中で今日は米誌Foreign Policyに掲載された「China is a declining power - and That’s a problem」(中国は没落している。しかしそれが問題だ)と題した論文をご紹介…
中国、台湾の加盟申請 環太平洋パートナーシップ貿易協定(TPP)を巡って、慌ただしい動きが見られました。 中国が正式に加盟申請を行った直後に台湾も同様の申請を行いました。 中国の申請は先日の米英豪三国による新しい軍事協定(AUKUS)の発表が影響したと…
大きく舵を切った中国政府 中国はビットコインなど仮想通貨の取引だけではなく、そのマイニング(採掘)においても有名でした。 しかし、昨年来仮想通貨の採掘に膨大な電力を必要とするとして、中国政府はその取締りに動きました。 そして今日遂に、中央銀行…
中東諸国に走った激震 アフガニスタンからの米軍撤退は、米国の中東離れを象徴する出来事でした。 そもそもアフガニスタンからの撤退を決めたのはトランプ大統領ですから、この流れは彼の時代から始まっていたと言えます。 トランプ政権時代にUAE(アラブ首…
不意打ちを喰らったフランス 今回のオーストラリアの原子力潜水艦に関する英米との契約そしてそれに伴うフランスとの通常型原潜建造契約のキャンセルは、フランスのマクロン政権にとって大きな痛手となりました。 欧米のメディアはこの話題で持ちきりです。 …
ドイツの電動車シフト ドイツは自動車大国で知られています。 ベンツ、BMW、フォルクスワーゲンなどは知らない人はいません。 しかし、先日国際フェアで、彼らが発表した新車はほとんどが電気自動車(EV)でした。 ハイブリッド車も過去のものと言わんばかり…
過激テロリスト集団 タリバンによる実効支配が確立したアフガニスタンにおいて気になるのはアルカイダやイスラム国(ISISとしても知られる)といった過激なテロリスト集団の活動が活発化する事です。 そもそもアルカイダとイスラム国の違いを、私も恥ずかし…
ブースターは必要か 世界中でデルタ株の感染が広がり、二回ワクチン接種を行った人も感染するケースが多く見られる様になっています。 一部先進国では3回目のワクチン接種(ブースター)を行うべきという議論が出てきていますが、ブースター接種は1回目の…
フランス大使召還 昨日取り上げたオーストラリアのフランスとの潜水艦建造契約の破棄は両国間のみならず米仏関係にも大きな傷跡を残した様です。 フランスは米豪両国から大使を引き上げました。 バイデン氏は同盟国、特に欧州との関係修復に力を入れると言わ…
フランスとの契約をキャンセルさせた米英 昨日、オーストラリアが米英より原子力潜水艦を購入することを発表しました。 これは既にフランスと契約済みの通常型の潜水艦建造に関する契約をキャンセルする事を意味しており、フランス政府は、抗議声明を出し、…
将来のエネルギーミックスに関する説明責任 日本では総裁選が盛り上がりを見せています。 今日、野田聖子幹事長代行が出馬を表明し、これで4名の候補者が少なくとも参加する事となります。 総裁選の中で、原発をどうするかという問題は重要な争点として注目…
ワクチンの効果持続性 日本でもワクチン接種率が5割を超えた様で、ワクチン担当の河野大臣は米国を追い抜いたと自慢げに語りましたが、これは我が国のワクチン接種体制が米国より優れていると言うよりも、米国では八千万人と言われるワクチンを受けたがらな…
グローバル化がもたらすコンテナ船の需要 船というのはサプライチェーンのグローバル化と共に、その需要は年々高まってきました。 特に中国がWTOに加盟してからというもの、七つの海に浮かぶコンテナ船の数は鰻登りとなりました。 新型コロナの発生は、この…
異なった視点の重要性 先日のブログで「欧米メディアが常に正しいわけではない。」と述べましたが、今日は中国の環球時報(Global Times)を取り上げたいと思います。 初めて中国のメディアを取り上げますが、これは中国側の肩を持とうというわけではなく、常…
アフガン撤退に対する批判 バイデン大統領のアフガン撤退はあまりに性急に行われた結果、内外の評価は手厳しいものになっています。 米国では中間選挙への影響も取り沙汰されている様です。 そんな中、米誌Foreign Policyに興味深い論文が掲載されました。 …
英国から見た9/11後の世界 本日は連続多発テロ事件の20周年にあたります。 欧米のメディアは、この9/11事件に関する記事でもちきりです。 昨日は事件当時米国安全保障補佐官であったライス氏の投稿をご紹介しましたが、今日は米国に最も近い同盟国である英国…
ライス元国務長官の寄稿 9.11が20周年を迎え、ニューヨークでは大規模な式典が行われた様です。 その後二十年続いた「終わりなき戦争」のきっかけとなったこのテロ事件に関して、事故当時に国家安全保障顧問であったコンドリーザ ライスさんが米紙ウォール・…
増す中国の存在感 先進国では経済活動がコロナ以前の水準に戻りつつある様です。 欧州も例外ではありません。 しかし、コロナ前とコロナ後を比べれば、中国の存在感が増している様です。 この点について仏紙Les Echosが「Le grand bond des exportations chi…
難民の受け入れ先 アフガニスタンからの難民はカブール空港からだけではありません。 その多くはパキスタンやイランそして更にはトルコ迄押し寄せてきています。 難民は隣国にも大きな負担を強いていますが、英誌Economistが「Neighbours fear that Afghan r…
終わりのない戦争を始めるきっかけとなった同時多発テロ 9.11の同時多発テロはその後の米国に大きな影響を与えました。 イラクやアフガニスタンでの「終わりのない戦争」を始めたのも9.11がきっかけでした。 それでは100年後に9.11はどの様に記憶されるでし…
コロナ前に戻るか ワクチン接種の広がりとともに、世界経済は回復途上にあります。 しかし世界の主要都市では、経済活動が元に戻っていません。 テレワークの普及により、都市から流出した人々は元に戻ってこないのでしょうか。 この点に関して、英誌Economi…
米国依存に警鐘を唱える仏大統領 アフガニスタンからの米国のあっという間の撤退は、同盟国に動揺を広げました。 特に中東やアフリカの親米国は肝を冷やしたに違いありません。 米国が20年の歳月と膨大な資金、兵力を投入し、国づくりに注力したアフガニスタ…
論調に変化が見られる欧米メディア アフガニスタンからの米軍の急速な撤退は大きな混乱を引き起こし、世界中からバイデン政権に対する非難の嵐を巻き起こしました。 欧米のメディアも例外ではなく、米国の威信を損なったとか、同盟国が離反するといった趣旨…
突然の菅首相の発表 今日、大阪のホテルで菅総理が今月下旬に予定される自民党総裁選挙に出馬しないというニュースを聞きました。 これには驚きました。 菅総理は盟友である二階幹事長の首をすげ替えても、総裁として続投したいとの意向を持っていたからです…
コロナが拡大する貧富の差 世界各国で貧富の差は拡大傾向にある様です。 新型コロナ感染の広がりは、テレワークが可能な高所得者層と現場に出勤を余儀なくされる低所得者層の社会的不平等感を更にかきたてました。 この不平等感に着目したポピュリスト政治家…
IT企業への締め付けを強化する中国 中国政府は最近世界を騒がせるニュースを提供してくれています。 特にIT企業に対する圧力は西側では見られないもので、アリババの創始者ジャック マーが失踪したり、最近は外資のオンライン教育塾が廃業に追い込まれたりし…