MIYOSHIN海外ニュース

世界の役立つ情報をわかりやすくお伝えします。

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

中国人監督作品のアカデミー賞受賞を素直に喜ばない中国

アカデミー賞を総なめにした中国人監督作品 今年のアカデミー賞は中国人監督クロエ・ジャオがメガホンをとった「ノマドランド」が作品賞、監督賞、主演女優賞と主な賞を総なめしました。 昨年は韓国作品が作品賞をとりましたので、アジア系監督の作品が2年連…

アフガニスタンへの介入はコストに見あう価値があったか

アフガニスタンからの全面撤退 アフガニスタンからいよいよ米軍が全面撤退します。 撤退するのは米軍だけではありません。 9.11の連続多発テロ以来、米国と行動を共にしてきた英軍も全面撤退します。 この20年間の間に巨費を投じて維持してきたアフガニスタ…

中国の国内監視体制がはらむ矛盾

外国のスパイから狙われる中国のネット上の弱点 トランプ大統領は中国のIT企業Huaweiが5Gネットワークを通じて、米国を監視し、情報を漏洩させるととして、同社の5G関連製品を米国市場から締め出し、同盟国にも追随する様に求めました。 しかし、米国から…

台湾半導体企業の綱渡り- 米中対立の狭間で

半導体産業の戦略的価値 日米首脳会談後の共同声明には、「台湾」が明記され、中国政府はこれを厳しく批判しました。 台湾をめぐる米中の摩擦は高まるばかりですが、台湾の価値を高めているものの中に、半導体産業があります。 中国は習近平主席の号令一下、…

感染が終わった後の世界はどうなるか - 過去の歴史に学ぶ

感染症の歴史 今回の新型コロナはどの様な影響を世界に与えるのでしょうか。 既にこの感染症は歴史に大きな足跡を残しています。 先ず、米国の大統領選の結果を左右しました。 もし、コロナ感染が無かったら、米国経済の好調を受けて、トランプ大統領はすん…

天然ガスの賞味期限は

米国の方向転換 バイデン政権の誕生により、世界のエネルギー市場はそれまでとは全く違う方向へ走り始めました。 先日米国を訪問し、バイデン大統領に面談した菅首相も2030年までに46%もの排出量を削減すると公約し、世界を驚かせました。 脱炭素は世界の大…

ASEAN諸国がミャンマーに介入しない理由

インドネシアが招集したASEAN首脳会議 ミャンマーの暴動は一時ほどの激しさは見せていませんが、国民の軍事政権に対する抵抗は続いており、多くの国民がゼネストを行って、職場に復帰していません。 ミャンマー経済は大きなダメージを受けています。 状況を…

インドの急速な感染拡大が意味するもの

インドを襲った感染第二波 いよいよ来週にも、東京は非常事態宣言が発出される模様です。 変異体の感染率が高まり、なかなか感染を押さえ込めないのが現状です。 世界を見ると惨状を呈していた米国や英国はワクチンの普及もあり、感染者数が激減していますが…

アップルが新製品で犯したミス

新型iMac発表 私が長く使っているIMacのニューモデルが発表されました。 iMacはデスクトップ型のコンピューターです。(上の写真は2代目iMac) 2004年に販売が開始された四代目モデル以来、その外観は大きく変わらず、パソコンの性能だけを向上させてきた製…

データの時代

革命的な変化 世界はデータの時代を迎えています。 音楽を楽しむ方法も、今やストリーミングが当たり前になり、私も昔購入したCDを最近処分しました。 5GやIOTの普及により、世界が扱うデータは可級数的に増えると予測されます。 データを制するものは世界…

グローバリゼーションの是非

ガリポリの戦い イスタンブールで暮らした頃、ボスポラス海峡は身近な存在でした。 長さ約30キロもある海峡ですが、幅が狭いところは800メートルしかありません。 黒海とマルマラ海を繋ぐこの天然の海峡は古くから交通の要衝として注目されていました。 ロー…

米紙に寄稿した菅首相が最も伝えたかったこと

菅首相の寄稿 菅首相の訪米が終了しました。欧米のメディアの反応を見ていて驚いたのは、同首相が16日、米紙ウォールストリートジャーナル(WSJ)に寄稿した事でした。 英語で書かれた首相の一文、米国民に何を伝えたかったのでしょうか。 今回は全文をご紹介…

菅首相に手土産として持ち帰ってほしいもの

進まない日本のワクチン接種 日本のワクチン接種はなかなか進みません。 政府は諸外国に比べて圧倒的に低い接種率の理由をあまり説明したがりませんが、これは他国なら大きな問題になっていると思います。 世界中でワクチン争奪戦が激化していますが、事態を…

アフガニスタンからの全面撤退を決断せざるを得なかったバイデン 政権

3.11事件が決断させたアフガニスタンへの派兵 昨日のブログでミャンマーがアフガニスタンの様な破綻国家になってしまう可能性について書きましたが、そのアフガニスタンの現在の状況はどうなっているのでしょうか。 バイデン 大統領はこの14日アフガニスタ…

日米首脳会談から日本が勝ち取るべきもの

最初の首脳会談の相手として菅首相を選んだバイデン 大統領 バイデン は最初に面談する首脳として日本の菅首相を選びました。 いよいよ今週ワシントンで日米首脳会談が行われます。 この会談の主要議題が中国である事は間違いありませんが、この会談を米国側…

ミャンマーの軍事政権を抑える手立てはあるのか

犠牲者が増加の一途を辿るミャンマー ミャンマーの混乱は増すばかりです。 メディアが伝えるところによると、軍の武力による鎮圧により、市民の犠牲者は既に700名を突破した様です。 ミャンマーは長く軍政が続き、東南アジア諸国の中では、経済発展が遅れま…

福島原発の排水放出に対する海外からの視線

増え続ける汚染水 福島原発が最大級の津波に襲われたのは10年前の事でした。 その後遺症は今でも日本を苦しめています。 メルトダウンを起こした原子炉を冷却するための水の使用は今も続いており、その汚染水はタンクに入らないほどの量になり、遂に日本政府…

新疆ウイグルの問題は世界の太陽光発電事業に波及か

新たな米中対立の火種 新疆ウイグル地区におけるウイグル族に対する中国政府の弾圧は米国政府のみならず、EUも問題視しており、同自治区で生産される綿花は欧米の主要アパレル業者からボイコットの対象になりましたが、これに反発する中国側はこれらアパレル…

米国政府が唱える法人最低税率の導入に反対する国はどこか

税収を失った米国の呼びかけ 新しく米国の財務長官となったイエレン氏は、各国に最低法人税率の導入を呼びかけました。 最近、先進国の間で法人税率を下げる動きが活発化していました。 トランプ政権がその最たるものですが、イエレン財務長官はこの動きに反…

ヨルダンの政変に見られる中東政府の腐敗

宮廷内部から生じた政変 ヨルダンは人口一千万人に満たない中東の小国です。 しかし、この国はイスラエル、シリア、イラク、サウジアラビアの4カ国に囲まれているという点で、地域の安定には非常に重要な存在です。 イスラエルと国交を有している点もアラブ…

米国の新しい国家安全保障補佐官ジェイク サリバンとは何者か

44歳で要職に上り詰めた逸材 バイデン政権の重要閣僚として国家安全保障補佐官に任命されたのがジェイク サリバンです。 先日のアラスカでの米中会議にもブリンケン国務長官と並んで米国代表として出席しており、外交においても非常に重要な役割を担っている…

高級官僚養成校ENAを廃止に追いこんだ卒業生マクロン大統領

フランスエリート校の終焉 フランスのマクロン大統領は4月8日、国立行政学院(ENA)の廃止を発表しました。 この学校は高級官僚を要請するため、1945年にドゴール大統領によって設立された学校で、一学年80名という少数精鋭の教育を行い、歴代の大統領、大臣…

経済危機は既に終わったのか - 急回復する米国経済

一足先に回復する米国経済 米国経済が急回復している様です。 あれだけ新型コロナの感染が広がった米国は、経済回復にかなりの時間が必要だと思われていましたが、ワクチンの急速な接種や思い切った景気刺激策の効果などもあり、先進国の中でも一足早く経済…

西側の作った国際秩序に対して真っ向から批判を始めた中国

アラスカ会議での応酬 先日アラスカで行われた米中高官会議で行われた議論は世界を驚かせました。 それまで米国に対してだけは、高圧的に出ることのなかった中国が米国を厳しく批判したのです。 この会議は、米国がこれまで築いてきた国際秩序に中国が公然と…

コロナ感染下、高騰する先進国住宅価格

大きく外れた予測 新型コロナの感染が始まった頃、多くの人が世界は深刻な経済危機に見舞われ、その規模はリーマンショックを上回るモノになるのではと予測しました。 実際、世界の株価は一時下落しましたが、その後、右肩上がりで上昇し、米国を初め多くの…

バイデン政権は北朝鮮問題をいかに解決すべきか

日米首脳会談での最重要議題 今月16日に菅首相はバイデン 大統領との首脳会談に臨む予定です。 日本の首相が直接の面談相手としては最初に指名された事は特筆すべき事ですが、そこで協議される議題は解決が困難なものばかりです。 その中でも北朝鮮問題は台…

サプライチェーンの見直しには大きなデメリットも

巨大コンテナ船が象徴するグローバリゼーション 先日、スエズ運河で座礁した大型コンテナ船「エバーギブン」は全長400メートルで2万個のコンテナーを積めると聞いて驚きました。 こんな巨大な船が欧州とアジアを往復している事は、世界のグローバリゼーショ…

ノーベル賞対象となったゲノム編集ツールの光と影

新型コロナワクチンにも貢献した遺伝子編集技術の進歩 2020年のノーベル化学賞は遺伝子編集の内部の仕組みを発見した事から、カリフォルニア大学の科学者であるジェニファー ダウドナと彼女の共同研究者であるエマニュエル シャルパンティエに与えられました…

新型コロナがもたらしたもの - 生物医学の急速な進化

新型コロナをめぐる政治家の嘘 新型コロナの感染は世界中に多くの犠牲者を生みました。 これだけの犠牲者を生んだ感染症を前にして、世界中の政治家はうろたえたのでしょう。 その多くは事実を隠蔽し、自らの行動を正当化し、国民を救うヒーローの様に振る舞…

コロナ対策にもたつくEUが抱える本質的な問題

コロナ第三波に襲われたEU EUと英国のワクチンを巡る対立は今も続いている様です。この問題はEUが加盟27国に必要なワクチンを一括購買する権限を欧州委員会に与えた事から始まっています。 欧州委員会はワクチンの早期確保よりも価格の安さに重きを置いたた…