MIYOSHIN海外ニュース

世界の役立つ情報をわかりやすくお伝えします。

2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

インド太平洋戦略の起源は

日米の外交戦略の拠り所 「インド太平洋戦略」とか「自由で開かれたインド太平洋」という言葉が新聞の見出しに使われることが多くなりました。 この構想はトランプ前政権の支持を受け、その後バイデン政権になっても引き続き、外交政策の重要軸となっている…

イスラエルのスパイ技術輸出がもたらすリスク

輸出されたサイバー攻撃ツール イスラエルという国は人口が大阪府と同じ程度の小さな国ですが、勤勉なユダヤ人の国だけに、ハイテクの分野では抜きんでた技術を保有しています。 特にAI、自動運転、サイバーセキュリティーなどの最先端分野において、米国を…

中国が家庭教師を取り締まる理由

中国の過熱した受験競争 中国には科挙という制度がありました。 科挙は、苛酷な選抜試験であり、中には数十年もその合格のために受験勉強を続けた人もいたそうです。 それだけの時間をかけた理由は、科挙に合格すれば将来の出世が約束されたからでした。 状…

ドーピングで制裁を受けた筈のロシア選手がオリンピックに参加している理由

ロシア選手の活躍 火曜日の体操男子団体戦は大接戦でした。 最後の種目までもつれこみ、僅差でROCが日本を上回り、金メダルを獲得しました。 ところでROCって何でしょうか。最初この名前を聞いたときは、最初のRはRefugeeで難民代表団を示しているのかと思い…

オリンピックが変えられるもの - 日本の多様性

混血日本人選手の存在感 東京オリンピックが始まりました。日本選手の連日の活躍ぶりはオリンピックに対する見方を一変させたのではないかと思います。 昨日二連覇を果たした柔道の大野選手がインタビューに答えて「オリンピック開催に関して賛否両論がある…

コロナ後の世界 - シェフやウエイター不足に悩むフランス

従業員が戻ってこないレストラン フランスのレストランは営業を5月に再開した様です。 美食の国フランスでは、レストランの再開を待ちわびたお客さんで店は大賑わいの様ですが、一つ大きな問題を抱えている様です。 長いロックダウンの期間中に失業保険で食…

バイデン政権の6ヶ月 - 対中政策の評価

最初の半年の重要性 バイデン大統領が政権に就いてから6ヶ月が経ちました。 何事も最初が肝心といいますが、米国大統領の場合、最初の6ヶ月は特に重要です。 というのもこの6ヶ月は選挙勝利の余韻もあり、思い切った政策が取りやすいのです。 この期間を過ぎ…

欧州で進む健康パスの導入

マクロン大統領が推進する健康パス フランスのマクロン大統領は7月12日のテレビ演説で、医療および介護従事者へのワクチン接種の義務化と、施設などに入る際に提示が義務づけられる健康パス(ワクチン接種や抗体検査の証明)の適用拡大を発表しました。 フラ…

中国の泣き所はどこか

国内基盤を固める習主席 習近平主席は就任以来、着々と権力固めを行い、2018年の党大会で憲法改正を行い、自らの任期の限度を撤廃しました。 新型コロナを見事に封じめたことから、習主席の指導力に対する国民の信頼も向上しています。 盤石に見える中国に弱…

大谷選手はペーブルースの比ではないとの米紙論評

ベーブルースとの比較 大谷選手の話題は今や日本のお茶の間を占領していると言っても過言ではないと思います。 野球の本場MLBで、多くの人がそんな事できるわけないと予測していた投打の二刀流を完璧にやってのけ、ホームラン数ではトップを快走中です。 二…

地球温暖化対策にセーフティネットが必要か

EU地球温暖化プログラムの発表 EUが驚くべき地球温暖化対策を発表してから数日後、ドイツを大規模な洪水が襲いました。 まるで地球温暖化の行く末を占う様な大洪水は、死者数百名を数える未曾有の水害となりました。 もはや地球を致命的な天災から救うのには…

東南アジア感染爆発の理由は

中国製ワクチンへの依存 現在、タイやインドネシアでは新型コロナが猛威を奮っています。 感染者の多くはデルタ株に感染している様ですが、医療環境は逼迫しており、酸素が不足して重症患者に十分な酸素を供給できない危機的な状況に陥っている様です。 ファ…

なぜ5Gで中国に遅れをとったのか

次世代通信技術で先手を打った中国 5Gに関しては、トランプ政権時代に突然中国Huawei社の脅威説が高まり、米国が同盟国に対してHuawei製の5G関連機器を使わない様に求めました。 あの時から私が抱いている疑問は「5Gってそれ程重要な技術なのか。」と「それ…

バイデン政権の中国ドクトリンは成功するか

関与政策の失敗 「関与政策」という政策は米国の為政者により有効だと長く信じられていました。 「中国を世界経済に招き入れれば、国民は豊かになり、豊かになった国民は民主的な政治改革に目覚めるだろう」というその考えは、甘かった事がその後明らかにな…

アフガニスタンからの米軍撤退に怯える中央アジア諸国

米軍アフガニスタン撤退の余波 今年、米軍はアフガニスタンから完全撤退します。 20年にも及ぶ駐留は、200兆円を超える戦費をかけたにもかかわらず、失敗に終わったと分析されています。 以前旧ソ連もアフガニスタンに軍事介入し、燦々たる結果に終わりまし…

米中対立の狭間で揺れるシンガポール

米中対立とシンガポール シンガポールという国は訪れた方も多いと思います。 東京23区とほぼ同じ大きさしか無いこの国が、アジア最大の貿易ハブ、金融センターである事は有名ですが、昔、アヘン戦争で勝利した英国が中国からの賠償金と安い苦力(労働者)の…

EUの地球温暖化対策の衝撃

世界を驚かせたEU地球温暖化対策 昨日、EUから新しい地球環境対策の概要が発表されました。大幅な地球温暖化ガス削減にとどまらず、その思い切った内容は世界を驚かせました。 特にハイブリッド車含むガソリン車、ディーゼル車の販売を2035年以降禁止すると…

香港民主派の火は消えるのか

香港民主化運動の将来 香港で盛り上がった民主化運動は昨年7月に突然公布された国家安全保障法の後、中国政府の厳しい取り締まりによって急速に下火となりました。 西側政府は1997年の英中共同声明に盛り込まれた「一国二制度」「高度な自治」を踏みにじった…

コロナが後押ししたフィンテック企業の急成長

PayPalから始まったフィンテック 皆さん、最近よく「フィンテック」という言葉を聞かれると思いますが、この言葉は「金融とICT(情報技術)を組み合わせた新しいサービスや金融商品、そしてそれらを提供する企業」を意味する様です。 そんなフィンテックの起…

メルケル首相の意外な側面

メルケル首相に対する賛否両論 ドイツのメルケル首相は今年首相としての任期を終える予定です。 何と16年も首相として君臨した彼女は、G7サミットでも、最長の任期を誇るリーダーでした。 彼女はドイツのリーダーであるばかりでなく、EUの顔でもあり、過去…

若者の起業熱高まる韓国

韓国の経済成長 1990年頃、初めて韓国を訪れました。 その頃の韓国は日本と比べれば遅れが目立ちました。 韓国車にも乗りましたが、日本車と比べれば、乗り心地も装備も明らかに劣っていました。 特に内部のプラスチックはいかにも安物感があり、韓国産業界…

景気回復する世界経済が抱える断層線

専門家の予想を覆す景気上昇 新型コロナの感染が始まった頃、多くの専門家はリーマンショック級の経済恐慌が起きると予言しました。 しかし、実際は全く逆で、米国では、好景気が訪れ、失業率は低下し、株価は史上最高値を更新しました。(日本ではあまり景気…

オリンピック無観客開催に対する海外メディアの見方

無観客開催を決めた日本政府 昨晩、日本政府はオリンピックの競技会場に観客を入れる事を断念した事を発表しました。 無観客で競技が行われる事になりますが、この日本政府の判断を海外メディアはどの様に捉えているのでしょうか。 仏紙Les Echosが「Tétanis…

コンピューターシミュレーションが示す独ソ戦争における独軍の敗因

最重要戦線はどこか 第二次世界大戦において最も重要な戦場はどこだったかと問われると、映画「史上最大の作戦」で有名なノルマンジー上陸作戦を中心とした欧州の西部戦線を挙げる方も多いと思われますが、正解は東部戦線即ちドイツとソ連の戦いです。 死者…

とっておきのアネクドート(続編その7)

久しぶりにアネクドート特集をお届けします。市民の辛辣なジョークをお楽しみ下さい。 エジプトでミイラが見つかりました。 考古学者はその起源を特定できませんでした。そこでソビエトの顧問が支援を申し出ました。 ミイラはソビエト大使館に届けられました…

ワクチンの優劣明らかに- ワクチン外交に大きな影響も

キューバやイランも自国産のワクチンを承認 世界中で新型コロナとの戦いが続いています。 先進国ではワクチン接種が進み、今年の夏はマスクが不要となる地域もある様です。 しかし、発展途上国はワクチン接種が遅れた上に、南米やインドではウイルスの変異株…

英BBCが伝える北朝鮮ハッカー集団の巧妙な手口

バングラデシュ中央銀行を狙った北朝鮮ハッカー集団 ロシアのハッカー集団によるアメリカの石油パイプラインへの攻撃は、世界中を驚かせましたが、北朝鮮にも良く訓練されたハッカー集団が存在している様です。 2016年に彼らがバングラデシュの中央銀行に仕…

ワクチン接種を受けるべきか否か

ワクチン接種を避けるという選択肢 我が国でのワクチン接種も遅ればせながら進み始めました。 しかし、ワクチン接種を受けたくない人は特に若年層において多い様です。 確かに若い人はコロナにかかっても軽症ですみそうですし、メッセンジャーRNAという新し…

中国から見た中国共産党の評価

ソ連とは違う中国 先日、中国共産党は100周年を祝いました。 現在、中国は世界第2位の大国となり、米国を脅かす程の力を得るに至りました。 旧ソ連邦が崩壊した時に、中国はその次だと予言した人が多かった事を思い出します。 しかし、中国はソ連の二の舞を…

日本株式会社は割安か- 日本企業買収を狙う海外勢

村上世彰氏のDNA 先日の東芝の株主総会におけるもの言う株主の反乱は、日本のコーポレートガバナンスに一石を投じた事件でした。 現在東芝の筆頭株主はシンガポールに籍を置くエフィッシモ・キャピタル・マネージメント社ですが、同社の幹部は昔、村上ファン…