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欧州各国空の旅解禁ー空の旅はどう変わったか

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欧州各国バカンスに向けて空の旅再開に踏み切る

コロナに対する戦いを継続中の欧州各国ですが、夏のバカンスシーズンを迎えて、徐々に、欧州域内の他国行きフライトを再開し始めました。

本当に大丈夫なんでしょうかという声も聞こえてきそうですが、いち早く米CNNが、実際のフライトに乗り込んでレポートしていますので、ご紹介したいと思います。

満員すし詰め状態の機内

CNN記者が乗り込んだのは、欧州最大の翼ルフトハンザの、フランクフルトからポルトガルのポルト行きの便です。

記者は先ず、空港の景色がいつもと異なることに気付きます。全員がマスクの着用を義務付けられ、ソーシャルディスタンスを要求されます。

飛行機の中に入ると、ここでもマスクの着用が要請されますが、ソーシャルディスタンスを取ることは不可能になります。

欧州の航空会社は、いつものシーズンに比べ、大幅に減便を行っているため、どの便も混んでいるのです。

従い、乗客と乗客の間の席を空席にするだろうと期待していた記者の予測は裏切られます。満員ぎゅうぎゅう詰めの状態で飛行しているのです。

インタビューされた乗客も不安を口にし、隣の席が埋まっていることに驚いたと答える人もいました。

機内はマスクをしているせいか、静かで乗客同士の会話もほとんどありません。

しかし、閉ざされた空間に、長い時間滞在することに不安を覚える乗客は多いようです。ほとんどの乗客は、親類を尋ねにいくか、仕事上の都合で移動した模様です。

機内で、乗客には、マスクの着用が義務付けられますが、操縦室ではそうではないようです。

機長の説明によれば、副操縦士の感情や体調を 知る上で、顔の表情は非常に重要であり、マスクを着用していると、十分にこれを観察することが、不可能になるようです。

ルフトハンザの説明によれば、機内の換気は、特別なフィルターを使って頻繁に行われるため、機内での感染は起きにくいとのことですが、乗客の多くは、間隔を置いた着席になっていないので、ルフトハンザの説明に納得していません。

チェックインに長蛇の列

記者は、フランクフルトーポルトガルの便に乗る前に、ベルリンからフランクフルトの便を利用して乗り継ぎました。

ベルリンではなんとチェックインに長蛇の列が出来ており、2時間かかったそうです。

欧州各国は、外国からの訪問客に対して、必要書類の携行を義務付けていますが、それぞれ受入基準が異なり、必要書類をチェックするのに時間がかかったようです。

もう一つの懸念はフライトの遅れです。

CNN記者が搭乗したフライトは全て遅延したそうです。

その理由は、航空会社がフライトの数を大幅に減らしたためだそうです。

今までなら搭乗に遅れた乗客は、次のフライトに回されていましたが、現在は、次のフライトが当日にはないケースが多く、搭乗ゲート到着に遅れた乗客を出来るだけ拾おうとするため、どうしても出発が遅れがちになるようです。

CNNは、全てのフライトが遅れがちになり、一方で、価格は以前より高いものになると結論づけています。

欧州航空会社を襲うコストカットの大波

私も再開後のフライトは厳しいと予想していましたが、想像以上ですね。特にルフトハンザが、満席の状態で飛ばしている事には驚きました。

ルフトハンザは現在、2万人に上る人員削減に関して、労働組合と交渉を行っているようです。

同社は倒産を避けるために、ドイツ政府より90億ユーロ(1兆1千億円)もの救済支援を受けることを決めただけに、コストカットを徹底的に行う必要があるようです。

このコスト削減により、乗客の安全が犠牲にならなければ良いのですが。

最も体力があると思われるルフトハンザがこの状態ですから、他の欧州の航空会社が十分なコロナ への対策ができるか不安です。

 

最後まで読んで頂き、有り難うございました。