ビーガンとベジタリアンの違い
「ビーガン」って最近良く聞く言葉ですが、「ベジタリアン」との違いを理解しておらず、調べてみました。
物の本によれば、ベジタリアンは肉や魚を食べない人、ビーガンは更に卵、乳製品、蜂蜜も口にしないと出ています。
血の滴る様なステーキを好物にしている筆者はビーガンどころかベジタリアンになる事さえ無理ですが、ビーガンは大きなメリットを地球に与えてくれる様です。
英誌Economistが「If everyone were vegan, only a quarter of current farmland would be needed - Most is currently used to grow plants to feed animals」(全員がビーガンになれば、現在の農地の4分の1しか必要ない - 農地のほとんどは、飼料のために使用されている)と題する記事を掲載しました。
かいつまんでご紹介したいと思います。
Economist記事要約
多くのビーガンは、動物の苦しみを減らすために食事を制限します。
一方、環境上の理由からそうする人も多い様です。
肉、魚、乳製品、卵を排除することで排出量を削減できます。
たとえば、プライムステーキやビンテージチーズを楽しむということは、直接植物を消費するのではなく、肉や乳製品を生産する動物に、飼料として与えることを意味します。
牛肉の生産は、豆腐の生産量の31倍のカロリーあたりのCO2排出量を生み出し、牛肉はそれを生産するためのカロリーの5%しか生成しません。
その非効率性は、人間が必要量よりはるかに多くの植物を育てる必要があることを意味します。
ビーガニズムが人気を高める一方で、肉の消費量は世界的に増加しています。
その地域と構成も変化しています。
中国人のお気に入りである豚肉の消費量はピークに達したようで、現在牛肉の人気が高まっています。
牛肉をほとんど食べないインド人は、より多くのミルクを飲んでいます。
人口が急増しているアフリカは、将来、より多くの肉を必要とするでしょう。
国連食糧農業機関によると、すでに居住可能なすべての土地のうち、半分が農業に使用されています。
すべての食料生産の約80%は、牧草地または動物飼料用の作物に捧げられています。
38,700の農場と570の研究結果から集められたデータは不確実性をはらんでいますが、この研究は、食事が根本的に変化した場合、土地利用がどのように変化するかを示しています。
誰もがビーガンだったとしたら、農業は今日使用している土地の4分の1しか必要としません。
牛や羊の肉を避けただけでも、土地利用を半分に減らす事が出来るでしょう。
その余ったスペースは何のために使われるのでしょうか?
食糧生産を4倍にすることは実行可能な選択肢ではありません。
たとえばスコットランドの高地にある牧草地は、高収量の農地に転換できません。
しかし、ブラジルのアマゾンなど、現在農業が拡大しているほとんどの場所では、飼料から食料の生産への移行は、単位面積あたりの食料の生産増加を意味します。
余った農地は、林業などの他の目的に使用したり、熱帯雨林に復元したりすることができます。
文化的影響を心配する人がいるかもしれません。
肉の生産を止めることは、風景、生き方、そして何千年にもわたって形作られた動物や食物との関係、そして観光を含む生活のあり方に変化を与えるでしょう。
しかし、そのような懸念は、何千マイルも離れた場所で消費されるハンバーガーを生産するために開墾された土地には当てはまりません。
ビーガニズムへの全面的な移行は実現しそうにありませんが、一定の期間「菜食主義」を試してみる価値があることを示唆しています。
たまにはビーガンやってみるか
全員がビーガンになれば、地球上の農地は4分の1で済むというデータには驚きました。
それほど肉を作るというのは非効率なんだと改めて認識しました。
ここに記載されていませんでしたが、肉を作るには多くの水が必要の様です。
前世紀は石油の時代、今世紀は水の時代と言われていますが、既に水資源をめぐって多くの国で争いが起きています。
これからアフリカやインドで肉が消費され始めると、この争いは更に激しくなる危険性があります。
地球環境に優しいビーガン、一年中やるのは無理ですが、たまには試してみてもいいかなと思います。
大豆を原料としたステーキ(人工肉)が話題を呼んでいましたが、それも早速試してみましょう。
最後まで読んで頂き、有り難うございました。