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トルコの最新ニュース

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エルドアン大統領の長期政権

トルコの感染者は5万6千人を超え、死者数も千名を突破しました。一方、昨夜トルコに関する大きなニュースが飛び込んできましたのでご紹介します。日本の皆さんはトルコといえばエルドアン大統領を思い出す方が多いと思います。というか彼しか日本では知られていないのが現実です。確かにエルドアン大統領は2002年の総選挙で勝利して以来現在に至るまでトルコのトップであり続けているのですから、もはや18年近くやってるわけですね。こんなに長く政権のトップに居続ける政治家は世界を見渡しても殆どいません。安倍さんも長いなと思いますが、それでも現在の安倍政権は2012年12月からですから8年も経っていません。エルドアン大統領と比肩できるのはロシアのプーチン大統領くらいですかね。プーチンさんは首相職を間に挟みながら2000年から20年間トップの座に君臨し続けています。

ソイル内務大臣の力量

今回のニュースはそんなエルドアン大統領に関してではありません。彼の後継者候補の一人であるSüleyman Soylu(ソイル)氏に関するものです。彼は長い間内務大臣の要職にあり、エルドアン大統領の右腕とも言われています。覚えている方もいらっしゃると思いますが、2016年の6月にイスタンブール空港においてイスラム国によるテロ攻撃があり、多くの死傷者が出ました。その後をうけて2016年8月に内務大臣に就任したのがSoylu氏で、現在に至るまでそのポストにあります。彼の在職期間中は、大きなテロは皆無で、彼の内相としての力量は相当なものがある事が伺えます。日本には内務大臣という名称の大臣はいませんが、公安、治安を担当する内務大臣は最重要ポストの一つです。

突然の辞任表明

そんな彼が昨日12日夜にいきなりTwitterで辞任を発表しましたから、トルコ国内は蜂の巣をつついたような状況になりました。先週金曜日夜10時にトルコ政府は突然週末2日間の都市封鎖を発表しました。これは日本などと違い、完全な都市封鎖でパン屋も閉めるものでしたから、イスタンブールを初めとして各地で民衆がパン屋や小売店に押しかけ、押し合いへし合いの大騒ぎとなりました。確かに夜中の10時に発表したら封鎖が始まるまでに2時間しかありませんので、国民が慌てるのも無理はありません。トルコ政府もそれまで国民には出来るだけ外出を控える様に、外出した場合は他人との距離をとる様にと指導していたにも拘らず、このタイミングで都市封鎖を発令してしまったのは過ちでした。トルコ各地での深夜の混乱ぶりは、マスコミなどでも広く取り上げられ、野党、なかでもイスタンブール市長のImamoğlu氏(野党出身)は厳しく突然のロックダウンを批判しました。

エルドアン大統領の意向

これを受け、ツイッターでSoylu内務大臣がいきなり辞任を発表したのです。彼はツイッターで、「コロナウイルスを食い止めるために行った判断であったが、今回の事件の責任は私にある。」とその責任を認めています。ツイッターで辞任を発表したのも異例だったんですが、この後にエルドアン大統領が「この辞任を認めない、引き続き内相を続けさせる」と意向を表明したので大騒ぎになった模様です。トルコ国内はこの話題で持ちきりの様ですが、中東のテレビ局のアルジャジーラやフランスのテレビ局France24もこの辞職騒ぎを取り上げています。France 24はSoylu内務大臣が辞職を表明した後、イスタンブールの街中では同氏を支持するシュプレヒコールが起こった事も伝え、同氏がエルドアン大統領の後継者として注目を浴びており、同氏の国民的人気が辞任撤回の背景としてあったのではと推測しています。エルドアン大統領も2023年まではトップの位置にあると思いますが、その後継者争いは既にはじまっている様です。

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