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歴史を変える病原菌

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歴史を変えた病原菌

コロナウイルス のせいで、感染症の恐ろしさに世界中の関心が高まりました。本当に細菌やウイルスというのは大変な脅威であり、これだけ医学が進んでいても対応できないのですから、昔のペストや天然痘などは本当に恐ろしい病気だったと思います。アメリカ大陸を発見したスペインの軍隊は瞬く間に中南米を制圧してしまいましたが、軍事の力だけでアメリカ大陸を征服した訳ではなく、当時アメリカ大陸の原住民には免疫のなかった天然痘をスペインの軍人や船員が持ち込んだため、ほとんどの原住民が病に倒れてしまったというのが事実の様です。スペイン風邪も第一次世界大戦を終わらせる主因となったと伝えらていますので、病原菌には世界の歴史を大きく変えるだけの力がある様です。今日は皆さんの身の回りにいる病原菌の話をしたいと思います。「歯周病菌」という言葉を聞いたことがあると思いますが、日本人の多くがこの細菌に悩まされています。

ロンドンの歯科医

昔ロンドンで働いていた時に、突然の痛みに耐えきれず、歯医者に行ったら、インド人の先生から「あなた歯周病にかかっています。歯茎が膿んでいますので、徹底的な治療が必要です。1年はかかりますよ。」と言われてびっくりしました。最近、日本の歯科医も変わってきましたが、インド人の先生は2回目の診療の時に、これから行う治療の中身、それに伴う治療コストに関して詳細な説明を行ってくれました。印刷された資料も作成されており、最後のページに記載された予想コストの高さに驚いて、止めようかと思いましたが、「ちょっと待てよ。これだけ高いコストがかかる事を事前に説明するのは良心的じゃないか。思い切って治療を受けてみよう。」と決断しました。

インド人歯科医

後でわかった事ですが、当時ロンドンでは多くのインド人歯科医が働いていたのです。ロンドンというのは世界中のお金が集まる街ですが、そう簡単にはEU以外の外人に労働ビザがおりません。ただし幾つか例外があります。私が住んでいた頃は、歯科医とバレリーナと数学の教師に関してはビザが取りやすいと言われていました。要するにこれらの職種は人手不足だったわけです。優秀なインド人はここに目をつけてビザを取得し、働いていたんですね。今でもこのインド人歯科医に感謝しています。治療費は目の玉が飛び出るほど高かったですが、あの時彼の治療を受けていなかったら、歯周病が悪化し、様々な余病を引き起こしていたと思います。

良心的な治療

実際、一本歯を抜いた時に、歯槽膿漏にかかっていた事が明らかになりました。その当時、普段とは違う体の変調を感じていましたが、1年間の治療を完了した後、同じ様な症状は今に至るまで起きていません。あのパテルさんというインド人歯科医には感謝しなければなりません。インド人の言う事信じて大丈夫かと疑ったりしてごめんなさい。今考えると良心的で腕の立つ歯科医だったと思います。彼はフロスの重要性も教えてくれました。当時フロスを使っている日本人は少なかったと思います。欧米ではよく普及しているのですが、歯磨きだけでは除去できない歯間の食べかすを除去するのに有効です。

歯周病の怖さ

たかが歯の病気だと馬鹿にしてはいけないと思います。最近の研究では、歯周病は糖尿病、心筋梗塞などの原因になっている事が明らかになってきています。ご興味のある方はホリエモンたる堀江貴文さんが出されている「健康の結論」という本をご覧になると良いと思います。堀江さんはロケット打ち上げやオンラインサロンなど広い分野で活躍されていますが、医学に関しても大変造詣が深く、あのホリエモンかと思われるかも知れませんが、騙されたと思って読んで頂ければと思います。大変参考になります。

良い歯科医の見分け方

最後に私なりの良い歯医者さんの見分け方をシェアさせて頂きたいと思います。

    1. 予約制であり、待合室で待たせない事。
    2. 本格的治療を行う前に、治療の方針、掛かる費用をしっかり説明する事。
    3. 院内が清潔で整理整頓がなされている事。
    4. 院長が一部の治療を助手に任せるのは仕方ありませんが、重要なところは院長自ら行っている事。
    5. 歯周病菌の検査を定期的に行っている事