バイデン大統領よりの指示
バイデン大統領が自国の諜報機関に新型コロナの起源を更に突っ込んで調査する事をし指示したとの報道が流れました。
この問題については、既に世界保健機関(WHO)の代表団が中国を訪問して、これといった目新しい事実を発見する事なく帰国しています。
この後に及んで、何故米国政府はコロナ起源を探ろうとしているのでしょうか。
この問題について、米紙ウォールストリートジャーナル(WSJ)が社説で「The Virus Lab Theory’s New Credibility」(新型コロナがウイルス研究所から漏洩した疑い高まる)と題した記事を掲載しました。
かいつまんでご紹介したいと思います。
WSJ記事要約
バイデン大統領は水曜日、米国の情報機関に、新型コロナの起源をより突っ込んで調査するよう命じましたが、その前に国務省の調査ユニットの閉鎖を命じていたので、今回の決定は方針転換となります。
ウイルスが武漢ウイルス研究所(WIV)から漏れた可能性が出てきたため、彼はこの様なみっともない判断をする事になりました。
疑わしい事実は最初から明らかだったので、大統領の判断が遅れたのは嘆かわしい事です。
2020 年 1 月、中国の武漢でウイルスが蔓延しているという国際メディアの報道が始まりました。
2020年1月30日、トム・コットン上院議員は「コロナウイルスは世界的なパンデミックを引き起こす可能性があります。」
「武漢には、世界で最も致命的な病原菌を含む中国で唯一のバイオセーフティレベル4のスーパー研究所があり、世界で最も危険な病原菌を取り扱っている事に注意が必要です。」と述べました。
世界は その後グレートゲーム と WIV についてより知る事になります。
しかし、新型コロナウイルスが危険なウイルスを扱っている近くの研究所から漏れたのではないかと疑うのは合理的な事でした。
2020 年 2 月 6 日、華南理工大学の Botao Xiao は、このウイルスは「おそらく武漢の研究所から発生した」と結論付ける論文を投稿しました。
しかし、中国政府は新型コロナの起源に関する研究を厳しく管理しており、この研究者は論文を取り下げました。
その後、共産党は反撃を開始し、駐米中国大使は、研究室からウイルスが流出したという説は「全く馬鹿げており、人種差別、外国人排斥を煽る可能性がある」と非難しました。
コットン議員が中国に「有能な国際科学者に今すぐ門を開く」よう呼びかけた後、メディアは否定的な反応を示しました。
「トム・コットン氏は、すでに誤りだと判断されたコロナウイルス陰謀説を繰り返している」(ワシントン・ポスト紙)、「トム・コットン上院議員、コロナウイルス発生源で極端な説を繰り返す」(ニューヨーク・タイムズ紙)という具合でした。
公衆衛生の分野の専門家もこれに続きます。
2020 年 2 月 19 日、医学誌ランセットは科学者による声明を発表し、「新型コロナウイルスに自然起源がないことを示唆する陰謀論」を非難しました。
一部の学者は静かに反対しましたが、この文書は、研究室流出説の「嘘が暴かれた」という証拠として広められました。
ランセットの声明は、WIV での研究に資金を提供している非営利団体を運営する ピーター ダシャック氏によってまとめられました。
研究所流出説は将来の研究資金を脅かす恐れがあったため、同氏には同説を否定することで得られる明白な利益がありました。
彼は、今年初めに武漢に派遣されたWHOの調査チームにも所属していました。
ダシャック氏は、研究所流出説は馬鹿げていると主張していますが、ランセットの声明の署名者のうち3人は、その後、さらに検討する価値があると述べています。
2020 年 5 月、米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のファウチ所長はナショナル ジオグラフィックとのインタビューで研究所流出説を否定しました。
しかし、彼の国立アレルギー感染症研究所は、ダシャック氏の非営利団体を通じて WIV に資金を提供していました。
米国の資金が、パンデミックを引き起こした可能性のある研究に直接使われなかったとしても、依然として問題が残ります。
マイク・ポンペオやドナルド・トランプのような有力な共和党関係者はこの理論を支持し始めましたが、彼らは政権の新型コロナ対応の失敗から目をそらそうとしていると非難されました。
ファウチ氏が研究所説を一蹴した時期には、ホワイトハウスと科学アドバイザーとの対立を楽しむような報道がなされていました。
CNNは「アンソニー・ファウチ氏はコロナウイルスの発生源に関するドナルド・トランプ氏の理論を粉砕した」と報じました。
この物語は、最終的に問題に突き当たりました。
新型コロナウイルスの自然発生源を発見した人は誰もいない上に、新しい情報により、研究所流出説を全面的に否定することが出来なくなりました。
最も重要な情報開示は、トランプ氏の国務省から1月に行われました。
国務省の報告書は「最初の(新型コロナ)発生事例が確認される以前に、武漢ウイルス研の複数の研究者が、新型コロナと通常の季節性疾患の双方に当てはまる症状を示す病気になったことを信じるだけの理由が米政府にはある」と指摘しています。
同報告書は、武漢ウイルス研究所は中国軍との関係を維持しており、新型コロナに類似の各種ウイルスに関する研究について透明性を欠き、首尾一貫していないとも述べています。
バイデン政権はこれらの指摘の大半を公式に受け入れました。
ファウチ氏でさえ今週、研究所からの流出の可能性を認めました。
WHOの今年の武漢訪問では、新しい情報はほとんどもたらしませんでしたが、研究所からの流出の可能性は「非常に可能性が小さい」と判断されました。
安全保障担当大統領補佐官ジェイク・サリバンはこの調査を批判しました。
WHOの事務局長であるテドロス・ゲブレイェスス氏でさえ、ウイルスが研究所から発生したものかどうかについて「さらなる調査」を行うよう求めました。
今月、科学者グループがサイエンス誌に「実験室からの偶発的な流出と動物から人に感染した可能性はどちらも依然として有効である」との手紙を発表しました。
この精査は 1 年前に始めるべきでしたが、メディアの党派性が公正な議論を狂わせました。
多くの「専門家」は、政治的な計算を行い、科学に従うのではなく、集団思考の犠牲となりました。
これは、単に点数表をつけているのではありません。
武漢の起源の物語は、次のパンデミックを防ぐ方法を理解するために不可欠です。
危険なラボをより適切に運営する方法。 そして人類を守る方法。 世界はまだ誠実で開かれた調査を必要としています。
党派性の強い米国メディアの抱える問題
この記事を読んでいると、米国のメディアが如何に党派性が強いかを改めて感じます。
主要な新聞社はほとんどリベラル派で、新型コロナ感染が始まってからというもの、大統領選に近づけば近づくほど、トランプ政権の批判を繰り返していました。
トランプ政権も選挙で勝つことしか考えない政策を展開していましたので同罪ですが、これが米国民から真実を知る機会を奪ってしまったのだと思います。
客観的な事実は何なのかを地道な取材を通じて確認していくという作業よりも、自分の支援する政党に有利な記事を書こうという思惑の方が優先している様な印象を受けます。
これは米国が抱える問題の一つと思われます。
それにしても米国の国立アレルギー感染症研究所が、非営利団体を通じて問題の武漢ウイルス研究所に研究資金を提供していたとは信じられません。
資金が流れるという事は、研究ノウハウや人的資源も流れていると推測されます。
米中関係がついこの間まで如何に雪溶けモードだったか伺われます。
研究所から流出したか否かは中国政府の協力なしでは調査ができませんので、この問題は最終的にお蔵入りする可能性が高いと思いますが、中国も大国の責任として、本来は積極的に調査に協力すべきと思います。
最後まで読んで頂き、有り難うございました。