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欧州のバカンス客は今年どこへ向かう?

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イタリアが誇るアマルフィ海岸

イタリア出入国解禁間近

BBCに依れば、イタリアは6月3日より外国人の入国と自国民の海外への渡航を解禁すると報じました。

おいおい、全土で3万人を超える死者を出したイタリアがそんなに早く解禁して大丈夫なのか。

日本人の感覚からすれば、ありえない判断ですが、イタリアにしてみれば、止むに止まれぬ事情があるのです。というのはイタリア人にとって観光業というのは大変な収入源であり、特に貧しいイタリア南部の人にしてみれば、観光客が来てくれなければ、生きていけないほどに重要なものなんです。

インバウンド需要への依存

下記のグラフをご覧ください。2018年の外国人観光客数です。イタリアは6000万人を超える外国人観光客を受け入れています。

自国の人口を上回る数の外国人観光客が来なくなったら、ローマもナポリもベネチアもフィレンツェも干上がってしまいますよね。ただでさえ貧しい南欧の国は夏の観光シーズンだけは店を開けなければ死んでしまう訳です。

スペインも同じ状況だと思われますので、今は必死で我慢して、遅くとも7月、8月のバカンスシーズンは解禁するものと私は読んでいます。

本当に今年のバカンス大丈夫か

でも、本当にこれらの国に観光客が来るのでしょうか。これは難問ですね。間違いなく躊躇すると思います。

但し、欧州の北の国、例えば、ドイツ、英国、ロシアといった国からはある程度観光客が南欧に向かうと思います。

地球儀を引っ張り出して頂きたいのですが、これらの国は日本よりも遥かに北に位置しており、年間の日照時間がかなり少ないのです。ロンドンというのは緯度で言うと北海道よりも北の樺太辺りにあります。私もロンドンに住んでいた頃は、冬の朝、真っ暗闇の中を通勤していました。

こんな北に住んでいる人は夏は太陽を求めて南に降りてくる、いや、健康上降りないといけないのです。従い、昨年よりは減ると思いますが、ある程度の観光客が南下すると思います。

トルコの対策

上のグラフでご注目頂きたいのは、6位にトルコが入っている事です。日本の方には馴染みのあるタイよりも観光客が多いのです。

確かに、夏場のバカンスシーズンにはロシアやドイツからリゾート地のアンタリア中心に多くの観光客が押し寄せます。夏場にアンタリアのホテルに行くと、ドイツ人やロシア人しかいないホテルもあり、メニューもトルコ語ではなくなります。

トルコも南欧と同じく、インバウンド需要を享受していた国ですので、今度のコロナ騒ぎは深刻です。それなりに対策を講じなければ、観光客が来てくれません。そんな中で下記の様なニュースが入ってきました。(トルコ紙Hürriyet)

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エーゲ海クルーズ
プライベートクルーズに予約が集中している

エーゲ海には絵葉書の様に美しい入り江や島がたくさんあります。これらを数日から長い場合は1ヶ月ほどヨットで訪れる「Blue Voyage」と呼ばれるクルーズがあります。

えー、そんな長い期間、船の食事なんか絶えられないなんて声が聞こえてきそうですが、ご心配には及びません。エーゲ海の入江には宝石の様な洒落たレストランが数多く存在し、夜はそう言うレストランでワイン付きのディナーを楽しむのです。

あたかも見てきたかの様に話していますが、これは友人から聞いた話です。でも複数の友人が異口同音に素晴らしいと声を揃えるので、間違いないでしょう。

家族や友人たちで船を貸し切りにできるので、確かにコロナ対策上もこのツアーは安全だと思います。

オランダ観光業者の対応

オランダの観光業者が、トルコのアンタリアにある三つのホテルを貸し切り、コロナ陰性の証明書がない人間は入れない様にしたそうです。

これも一つのやり方で、コロナに感染しているものはネズミ一匹入れないとのスタンスで臨むそうです。空港からの送迎もオランダ人業者が水も漏らさぬ体制で対応する様ですので、こういうアレンジができれば、観光客も足を伸ばす可能性があります。

今年のバカンスはどの国も大変です。個人的には今年欧州でバカンスを過ごすことお勧めしませんが、行かれる場合は、上記の様なしっかりした業者を探されることをお勧めします。

 

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