MIYOSHIN海外ニュース

世界の役立つ情報をわかりやすくお伝えします。

ロシア寄りになったアラブ首長国連邦

米国離れが進む中東 最近、中東の米国離れが顕著になっています。 今日もロシアを含むOPECプラスは原油生産量の削減を発表しました。 これはインフレに悩む米国政府の意向と真っ向から対立するものです。 先日の中国の仲介によるイランとサウジアラビアの国…

Nord Stream 2パイプラインを爆破したのは誰か

著名ジャーナリストのスクープ 米国にシーモア ハーシュという有名なジャーナリストがいます。 彼はベトナム戦争時のソンミ村虐殺事件のスクープによりピュリッツァー賞を受賞しましたが、その後も数々の特ダネをものにし、米国では最も著名なジャーナリスト…

中国が犬猿の仲のサウジとイランを仲裁できた訳

急転直下の調停劇 先日驚くべきニュースが飛び込んできました。 犬猿の仲だった中東の大国サウジアラビアとイランが急遽国交を正常化したというニュースです。 しかもその仲を取り持ったのが中国という事実にも驚かされました。 サウジアラビアはイスラム教…

中国は技術覇権を奪い取れるか

月に人を送った中国 中国は最近月に人を送り込みました。 中国の急速な台頭に危機感を募らせている米国は高度半導体の中国輸出に厳しい制限を課しており、更には我が国の様な同盟国にもサプライチェーンの見直しを迫っています。 中国もこれに対抗して自国産…

戦争の真実

戦時の報道 戦争の真実を知る事はいつの時代も大変難しい事です。 それは各国とも自国や支援国の士気を高めるためにいわゆる戦時の報道をするからです。 この点では第二次世界大戦時に政府が発表する大本営発表をそのまま報道した日本の新聞各社が良い例です…

大国の都合に左右される小国の悲哀

長期化する戦争 ウクライナ戦争は一年を超えました。 今年に入り、東部戦線で激しい攻防が続いている様です。 バイデン大統領がキエフ入りするなど、欧米はウクライナ支援を強化している様ですが、実情はどうなっているのでしょうか。 米紙ウォール・ストリ…

トルコを襲った大地震

100年に一度の大地震 暫くブログをお休みしました。 理由は筆者が滞在するトルコを襲った大地震です。 既に日本でも詳しく報道されていると思いますが、この地震は地震国として知られるトルコの歴史でも100年に一度の大地震でした。 マグニチュード7.8と7.5…

トルコの運命を決める選挙

20年に及ぶ長期政権への審判 我が国でトルコの選挙に関する報道は少ないですが、今回の国政選挙はトルコの将来のみならず欧州、中東といった地域全体に大きな影響を与えるものと思われます。 エルドアン現大統領が率いる政党AKPが政権を奪取したのは2002年で…

コロナが残した爪痕

医療システムに今も残る影響 コロナは中国を除いて、峠は超えた様に思われます。 筆者が現在滞在しているトルコでは、もはやマスクをしている人はほとんど皆無で、地下鉄乗車時に筆者がマスクを着用しようものなら、この人何やっているんだという様な視線が…

保護主義への危険なスパイラル

サプライチェーンの見直し 昨年はロシアのウクライナへの侵攻、米中の緊張の高まりそして中国のコロナ政策の失敗により多くの工場が操業停止した事などがあいまって、世界の企業がサプライチェーンの見直しを余儀なくされました。 この動きに拍車をかけたの…

中国富裕層が日本移住を企てる理由

割安な国日本 明けましておめでとうございます。 今年も宜しくお願い致します。 今年が皆さんにとって良い年になる事をお祈りします。 コロナが沈静化し、昨年は本格的に海外出張を再開しましたが、外国に行って感じる事は、海外の物価が高くなった事でした…

ウクライナ戦争を終わらせる事は可能か

ウクライナ戦争の出口は 今年最大のニュースは何と言っても2月に始まったウクライナ戦争です。 この戦いは今も出口が見えません。 ロシア、ウクライナ両国の言い分には大きな隔たりがあり、米国をはじめとした大国も仲介の労を取ろうとはしていません。 そん…

インドは中国に取って代われるか

注目を集めるインド 先日インドネシアを取り上げましたが、今最も注目を集めている発展途上国は何と言ってもインドでしょう。 米中の対立が深まる中、アップルが最近インドでも最終製品の製造を開始することを発表して話題となりました。 サプライチェーンの…

中国が露呈したアキレス腱

頻発するデモ 最近、中国でデモが頻発しています。 中には共産党や習近平の退陣を求めているものもあると報じられています。 共産党の一党支配に公然と反旗を翻す事はタブーとされてきましたが、中国で何かが起きている様です。 勿論西側の報道には政治的バ…

台湾与党敗北の理由

政権与党の敗北 台湾の統一地方選挙が行われました。 驚いた事に与党民進党が大敗し、党首の台湾総統である蔡英文は党首の地位を辞任する事を明らかにしました。 中国の武力統一を牽制する上で、米国を始めとする西側諸国の強い支援を得ていた台湾政府が国民…

インドネシアが重要な理由

G20サミットの舞台バリ島 G20サミットはバイデン大統領や習近平主席が参加してインドネシアで行われました。 インドネシアもG20に入っていたんだと思う人もおられると思いますが、(かくいう筆者もその一人)インドネシアは世界GDPランキングでは17位に堂々…

ウクライナ戦争の隠れた勝者

米国中間選挙がウクライナに与える影響 米国の中間選挙において、民主党は予想外の善戦を見せましたが、下院では多数派を共和党に譲りそうです。 この結果が今後の米国の外交政策、特にウクライナ戦争にどの様な影響を与えるかについて英誌Economistが「Joe …

米中デカップリングは本当に可能か

米中対立の我が国への影響 米国政府は日本政府に対して、高度半導体に関する中国への輸出禁止に協力する様に要請してきた様です。 急速に台頭する中国に経済覇権を脅かされていると感じる米国は、同盟国の日本やEUに対して中国への締め付けに同調する様に求…

ウクライナ戦争に類似するのは第一次世界大戦

長期戦と化したウクライナ戦争 ウクライナ戦争はいつどの様な形で終わるのでしょうか。 米国政府は「和平交渉はウクライナ政府の意向を尊重する」と言っていますが、そうなるとクリミアを取り返すまで戦争は継続するのでしょうか。 この点について米誌Foreig…

テクノロジー覇権をめぐる争いの結末は

米中間の緊張高まる 米中の関係は、ウクライナ危機を通じて緊張感を高めていますが、米中の関係が悪化する基本的な理由は、中国が米国の覇権を脅かすのではないかとの不安が米国にあるからだと思います。 特にテクノロジー面で中国の躍進は著しく、米国は相…

コカインまで合法化する動きが

コカインの合法化を求める声 米国や欧州の一部で大麻が既に合法化されている事は知っていましたが、最近驚くような記事を英誌Economistで見つけました。 それはコカインも合法化せよとの内容でした。 ご存知の通り、コカインは大麻などとは比べ物にならない…

2年ぶりの外遊先に中央アジアを選んだ習近平の戦略

インドも加わった上海協力機構 「上海協力機構」という中国、旧ソ連諸国を中心とした多国間組織があります。 先日中央アジアのウズベキスタンで総会が開かれ、2年ぶりの外遊を行った習近平主席が参加しました。 習主席とプーチン大統領が個別会談を行った事…

ウクライナ戦争がもたらすもの - ドイツ経済の凋落

暗雲垂れ込めるドイツ経済 ウクライナ戦争がもたらしたものの一つとして、エネルギー価格の暴騰があります。 ロシアがEUを相手に仕掛けたガス供給の削減は、欧州のエネルギー市場を大きく揺さぶりました。 このガスをめぐる戦いで最も大きな影響を受けたのは…

遺伝子工学が開く新しい世界

mRNAの大きな貢献 コロナ感染拡大を止めたのは、振り返ってみるとやはりメッセンジャーRNA(mRNA)テクノロジーを利用したワクチンだったと言えると思います。 mRNAは​​​​DNAの遺伝情報をタンパク質合成の場であるリボソームに伝えるのがその役割ですが、こ…

ビザやマスターカードの牙城を崩せるかフィンテック企業

世界の支払い手段を独占する二社 世界中どの国に行ってもクレジットカードといえばVisaかMasterです。 クレジットカードには様々な保険が組み込まれている上に、マイレージやポイントなどが貯まったりする特典も供与されます。 でもこの様なサービスがただな…

中国の属国となるかロシア

内心ほくそ笑む中国 ウクライナ戦争に対する中国の反応は余り目立ちません。 これはロシアと欧米の対立に首を突っ込んで火傷をするのを恐れている様ですが、どうもこの戦争から一番漁夫の利を得そうなのは中国の様です。 彼らは労せずしてロシアを従属化させ…

台湾政策の一貫性の無さを示したペロシ議長訪問

突然の台湾訪問が拡げる波紋 ペロシ下院議長の台湾訪問は国際的に波紋を拡げています。 当然のことながら中国は猛反発しました。 ペロシ下院議長は大統領継承順位で副大統領に次ぐ地位にある人ですので、一つの中国を認めている米国が台湾を独立国であるかの…

中露が賭ける西側との対立軸「グローバルサウス」

G20外相会議の分裂 先日インドネシアで行われたG20外相会議は、最終的に共同宣言を出す事ができずに終了しました。 対露政策をめぐる議論で先進国とBRICSなど中進国の間で意見が分裂し、結論が出なかった様です。 ロシアはいずれのけ者になるとバイデン大統…

バイデン大統領のサウジ訪問が世界の人権に拡げる波紋

驚くべきサウジ訪問 バイデン大統領は中東諸国を最近訪れましたが、その中にサウジアラビアも含まれ、米国がイスタンブールのサウジアラビア総領事館内で行われたジャーナリストのカショギ記者殺害を指示したと言われるモハメッド ビン サルマン皇太子と会談…

ウクライナ戦争の実態

戦場の真実 ウクライナ戦争はロシアがウクライナの領土の約2割を占領したまま、こう着状態に入っています。 西側の軍事援助を得て、ウクライナの反撃が始まるとゼリンスキー大統領やその支持者は勇ましいですが、その様な反撃はほとんど見られません。 そん…