MIYOSHIN海外ニュース

世界の役立つ情報をわかりやすくお伝えします。

2022-01-01から1年間の記事一覧

ウクライナ侵攻を決断させたのはNATOの東方拡大が原因か

シカゴ大学教授の主張 ウクライナでの戦争は益々深刻な状態を迎えています。 この悲惨な戦争を引き起こした責任がプーチン氏にあることは間違いありませんが、彼は何故その様な決断を下したのでしょうか。 彼の精神状態がおかしくなったのではとの報道もある…

米国の外交誌上で論戦を行った韓国大統領選候補

保守派候補5年ぶり勝利 先日行われた韓国の大統領選で、前検事総長の​​尹錫悦氏が新しい大統領に選ばれました。 なんと与党候補の李在明前京畿道知事と得票率で1%以下の大接戦を制しての勝利でした。 新しい韓国大統領の政策なかんずく対日政策はどの様に変…

ウクライナとロシアの間で選択を迫られるトルコ - 一方で大きなチャンスも

トルコでの外相会談 昨日、トルコのアンタルヤでロシア、ウクライナの外相が面談を行いました。 何故トルコで両国の外相が面談したのかと訝る方もおられると思いますが、トルコはロシア、ウクライナ両国と深い関係を持つ稀な国の一つなのです。 喧嘩の仲裁役…

ウクライナ難民受け入れを内心渋る英国

ジョンソン首相の演出 先日、英国のジョンソン首相はウクライナのゼレンスキー大統領を招待(勿論バーチャルですが)して、大統領に英国議会で演説を行わせました。 その演説が終わると、首相を含む議員がスタンディングオベーションで称えた様ですが、この…

ウクライナ危機が世界に与えるもう一つの影響

暴騰する穀物価格 ロシアとウクライナの戦争はエネルギー価格を高騰させました。 一時原油は1バーレル129ドルまで上昇しました。 しかし、高騰したのは原油やガスだけではありません。 穀物や食用油の国際価格も急上昇しています。 小麦に関してはロシア、ウ…

ウクライナ危機において重みを増すトルコ

トルコはNATOの一員 トルコは多くの日本人に誤解されている国です。 そもそも日本でトルコと名前のついているものでトルコに存在するものは稀です。 最近日本で流行っている「トルコライス」なるものトルコではお目にかかった事はありません。 そもそも豚を…

ロシアのガスを容易には手離さない欧州

仏エネルギー企業の本音 昨日のブログで日本がロシアからエネルギー資源を買うことに関して米国の圧力がかかっている事を取り上げましたが、この圧力は欧州にも当然かかっています。 欧州はロシアへの依存度が日本よりも高く、もし完全にロシアのガス、石油…

日本はロシアとエネルギー分野でも絶縁すべきか

エネルギーメジャーの相次ぐ撤退 ロシアに対する経済制裁は日々厳しさを増しています。 経済制裁に関するニュースの中で、おやっと思ったのは、ロシアのサハリンで行われているエネルギープロジェクトからエクソンやシェルと行った欧米のメジャーが相次いで…

核を放棄したウクライナが得た教訓

プーチン大統領決断の条件 ロシアによるウクライナ侵攻は世界に大きな衝撃を与えましたが、このタイミングでプーチン大統領がウクライナ侵攻を決心したのは、ウクライナが未だNATOに加盟しておらず、核兵器も保有してなかったからだと思います。 この二つの…

ドル覇権に影響を与えるロシア外貨準備への制裁

外貨準備凍結が与えるショック ロシアに対する西側の経済制裁の中で、ロシア中銀が各国に積み立てた外貨準備金を凍結するというものがありました。 意外にも日本にもロシア政府tの外貨準備金がかなり積み立てられている事がわかり、驚きました。 ロシアが外…

NATOはウクライナを見殺しにするのか

高みの見物 昨日、バイデン大統領は一般教書演説の冒頭ウクライナ情勢に触れ、「プーチンは大きな計算間違いを犯した。自由は独裁に常に勝つ。」と誇らしげに語り、共和党を含む超党派の拍手喝采を受けました。 しかし、米国は現在の状況を手放しで喜んでい…

ウクライナ紛争に関する中国の見方

調停役を要請された中国政府 ウクライナとロシアの戦争は6日目に入りました。 停戦交渉は行われていますが、前向きな進展は見られない様です。 そんな中、ウクライナ政府が中国に紛争の調停を要請したとのニュースが流れました。 中国が調停役を務められるの…

プーチン氏の終わりの始まり

仏歴史家のプーチン分析 プーチン大統領は西側を全面的に敵に回してしまいました。 彼の作戦は西側を団結させるのではなく、分裂させる事だった筈ですが、ウクライナ侵攻は迷っていたドイツを西側に追いやってしまった様です。 フランスの著名な歴史家ドミニ…

プーチン氏が計らずも変えてしまったドイツの外交政策

ドイツの変心 欧米は最も強力な経済制裁をロシアに課す事を決定しました。 「金融的核兵器」と呼ばれるSWIFTシステムからのロシア銀行の排除がロシア経済に大きなダメージを与えることは確実です。 この強力な経済制裁の採用に最後まで抵抗していたのは、昨…

「SWIFTから排除する」とは如何なる意味があるのか

金融的核兵器使用の決定 本日、驚くべきニュースが飛び込んできました。 欧米が急遽ロシア大手銀行に対してSWIFT接続を停止する事を決めた様です。 この処置は英国のジョンソン首相などが強く主張していたものですが、あまりに強硬すぎるという事で、米国もE…

ウクライナ侵攻を中国はどう見ているのか

ウクライナに興味津々の中国ソーシャルメディア 今回のウクライナへのロシア軍侵攻はどうしても中国の台湾侵攻の可能性を想起させます。 経済制裁でしか対応できなかった西側の反応を中国はどの様にみているのでしょうか。 米紙ウォールストリートジャーナル…

ウクライナでロシアが勝ったらどうなるか

プーチン大統領の電撃作戦 ウクライナに進軍したロシア軍は首都キエフに接近しているとの報道が流れました。ロシアの電撃作戦はウクライナ東部だけでなく、全土を対象としている様です。 大方の予想を遥かに上回る大規模な軍事作戦の結果はどうなるでしょう…

プーチン大統領がウクライナ侵攻に踏み切った訳

プーチン大統領の決断 ロシアはウクライナへの軍事侵攻に踏み切りました。 西側の経済制裁を考慮し、ウクライナ侵攻は思いとどまるだろうと筆者は予測していましたが、プーチン大統領は経済制裁を課せられても絶対にやり遂げたい事がある様です。 それは何で…

ロシアのガス抜きで欧州はやっていけるか

独露ガスパイプライプロジェクトの凍結 ロシアのドネツク共和国独立省に音の動きを受け、欧米はロシアに対する第一次の制裁を行う事を決断しました。 その中で注目すべきはロシアとドイツを直接結ぶ新規天然ガスパイプライン「ノルドストリームII」の認可作…

プーチン大統領の打った奇策に西側はどう対応するか

想定外の手を打ったプーチン大統領 プーチン大統領は昨日テレビを通して演説を行い、ドネツクとルガンスクの2つの共和国の独立を認める事を発表しました。 ミンスク合意においては、現状維持を約束していたロシアですが、この合意を破った事になります。 も…

風力発電の雄ドイツが直面する問題

風力発電のリーダー:ドイツ ドイツは地球環境対策において世界最先端を走る国の一つです。 昨年末に誕生した連立政権も脱炭素社会の実現を強く主張しています。 そんなドイツがカーボンニュートラルを達成する上で、最も期待されているのは風力発電事業です…

フランス初の女性大統領誕生なるか

保守派女性候補の参戦 フランスは今年の4月に大統領選挙があります。 現職のマクロン大統領はそれまでの「右派共和党VS左派社会党」という構図に「私は右でも左でもない」と殴り込みをかけた事で知られていますが、現在のところ大統領レースではトップを走っ…

トルコで野党団結固まる

2023年はトルコにとって選挙の年 ここのところ欧米のメディアはウクライナの話題で持ちきりです。 皆争い事が好きなんですね。 メディアもビジネスですからどうしても視聴率が取れるとか読者の目を引く方に流れます。 国内問題から国民の目をそらしたい各国…

アフリカの時代ついに到来か

アフリカに関する多くの誤解 アフリカは日本人にとって遠い大陸ですが、最近その将来性に注目が集まっています。 先日、恥ずかしながらアフリカの大きさが日本の80倍あるという事を知って驚きました。 これは米国(日本の25倍)、中国(23倍)、EU27か国(11…

中国のグランドデザインを描く知恵袋

中国の戦略を担う男 中国が経済開放路線に舵を切って以来、その成長には目覚ましいものがあります。この成長戦略を描いたのは誰でしょうか。 その中心人物として注目される人物が存在します。 それは現在、七人しかいない政治局常任委員の一人である王滬寧氏…

予想通りなかったロシアのウクライナ侵攻

大騒ぎした米英 ここ数週間というもの、欧米のメディア特にアングロサクソン系のニュースは、ロシアがウクライナを明日にでも侵攻するかの様に書き立てました。(日本のメディアもこれにかなり引きずられていました。) バイデン 大統領は何回も記者会見を開…

フィンランド化って何?

フィンランド航空の思い出 フィンランドといえば、白夜の国、サウナというイメージがありますが、訪れた方はあまり多くないと思います。 筆者は冷戦時代この国を頻繁に訪れました。(主にトランジットですが) 欧州諸国を訪れるには、ロシアの上空を飛ぶのが…

英誌Economist岸田首相の新資本主義を斬る

「新しい資本主義」とは何か 岸田政権は支持率の面では上場の滑り出しを示しています。 「国民の声に耳を傾ける政治」というキャッチフレーズが評価されている模様で、野党もソフト路線の首相を攻めあぐねている様です。 しかし、彼が提唱する「新しい資本主…

英国が先進技術開発で最先端に留まる方法

スプートニクの衝撃 ソ連が米国に先んじて世界最初の人工衛星スプートニクを打ち上げた時、このたかが直径58センチの球体は世界中に大きな衝撃を与えました。 その後、ガガーリン飛行士が最初の宇宙飛行を行い、更に大きな衝撃を西側に与えました。 たかが宇…

トルコとイスラエル突然の雪解けの背景

中東での地殻変動 ウクライナの情勢は緊迫度を高めている様ですが、これは米国のインド太平洋地域へのシフト、即ち主敵である中国への対応が影響している様に思われます。 米国が世界の警察官としての旗を降ろせば、世界の至る所に権力の空白状態が生まれま…