MIYOSHIN海外ニュース

世界の役立つ情報をわかりやすくお伝えします。

ロシア

プーチン大統領の打った奇策に西側はどう対応するか

想定外の手を打ったプーチン大統領 プーチン大統領は昨日テレビを通して演説を行い、ドネツクとルガンスクの2つの共和国の独立を認める事を発表しました。 ミンスク合意においては、現状維持を約束していたロシアですが、この合意を破った事になります。 も…

予想通りなかったロシアのウクライナ侵攻

大騒ぎした米英 ここ数週間というもの、欧米のメディア特にアングロサクソン系のニュースは、ロシアがウクライナを明日にでも侵攻するかの様に書き立てました。(日本のメディアもこれにかなり引きずられていました。) バイデン 大統領は何回も記者会見を開…

フィンランド化って何?

フィンランド航空の思い出 フィンランドといえば、白夜の国、サウナというイメージがありますが、訪れた方はあまり多くないと思います。 筆者は冷戦時代この国を頻繁に訪れました。(主にトランジットですが) 欧州諸国を訪れるには、ロシアの上空を飛ぶのが…

ナザルバエフ氏のカザフ化政策に待ったをかけたプーチン氏

カザフ騒乱の真の原因は カザフスタンの騒乱はロシア軍の派遣をきっかけに、政権側が力で反政府派を鎮圧し、一件落着となりました。 結果として前大統領のナザルバエフ氏一派の力が弱まり、現職のトカエフ大統領がその地位を固めました。 ナザルバエフ大統領…

再生エネルギー先進国のEUが直面するエネルギー危機

高騰する欧州でのエネルギー価格 欧州は再生エネルギー先進国として知られています。 特に風力発電が占める割合は急速に高まってきました。 それでは、彼らが最近の石油ガス価格の高騰に無縁かと言えば、そんな事は全く無い様です。 仏紙Les Echosが「Les én…

ウクライナをめぐる大国の思惑

ロシアに厳しい批判 欧米のメディアを見ると、多くの新聞(特にアングロサクソン系)はロシアに対する強硬論に傾いています。 そんな論調の記事から今日は米紙ウォールストリートジャーナル(WSJ)の社説をご紹介したいと思います。 「Deterrence Message to …

ウクライナ紛争の背景にガス供給をめぐる米露の対立が

ロシアに依存する欧州エネルギー市場 ウクライナ紛争を欧州はどの様に捉えているのでしょうか。 昨日はドイツを取り上げましたが、今日は仏紙Les Echosを取り上げましょう。 同紙は「Comment l'Europe peut desserrer l'étau du gaz russe」(欧州はロシアの…

ドイツは信頼すべき同盟国ではないとの米紙報道

米独間の不協和音 ウクライナ紛争は今やどこの国でもトップニュースの一つとして取り上げられていますが、米紙ウォールストリートジャーナル(WSJ)に衝撃的なタイトルの記事を見つけました。 そのタイトルは「Is Germany a Reliable American Ally? Nein」…

プーチン氏を大胆にさせる米独中の特殊事情

プーチン氏の計算 ウクライナに滞在するアメリカ人は即刻退避する様にとの勧告が発表されました。 ウクライナをめぐる緊張はかなり高まっている様です。 今回の仕掛け人はプーチン大統領ですが、百戦錬磨の彼は今回の事件においてどの様な勝算を立てているの…

ウクライナへの軍事援助は役に立つのか

ウクライナをめぐる米露の睨み合い ロシアとウクライナの紛争は今も続いています。 プーチン大統領は本気で米国に譲歩を迫っている様で、ロシアが米国に要求している内容もウクライナをNATOに加盟させない事と明確です。 米国は金融制裁をちらつかせて、ロシ…

カザフ騒乱が中央アジア諸国に与えた影響

ロシアの介入が与えたインパクト カザフスタンの騒乱は収束しましたが、その詳細は未だ明らかになっていません。 ロシア政府との連携により事態収拾を図ったトカエフ大統領ですが、この事件は中央アジアの他の国々にも強烈なインパクトを与えた様です。 この…

とっておきのアネクドート(続編その8)

お硬い話題が続いたので、久しぶりにロシアのアネクドート(小噺)を取り上げます。 最近は強権主義の国が増えてきていますが、そういう国では政府や高官をからかっただけで侮辱したと罪に問われるケースもある様です。 旧ソ連時代のアネクドートは罪に問わ…

カザフスタン暴動の真相とは

プーチン大統領の即断 市民デモから始まったカザフスタンの暴動事件は、カザフスタン政府の要請に答えたロシア政府が即座に空挺部隊を現地に派遣しました。 暴動は鎮圧された様です。 燃料高騰をきっかけに始まった今回の事件の真相は何だったのか。 この点…

ウクライナ問題について米誌に寄稿したロシア大使

悪玉ロシアの言い分 ロシアは最近ウクライナとの紛争で槍玉に上がっています。 日本のメディアでも、「ロシアはウクライナの民主化の動きに反対し、10万人もの軍隊をウクライナとの国境に派遣し、圧力をかけている。米国とNATO加盟国はこの状況を憂慮し、ウ…

プーチン大統領が築き上げた筋肉質のロシア

悪役のロシア大統領 プーチン大統領は欧米メディアにおいては、明らかに悪役です。 ただし、どこの国のメディアにも何らかのバイアスがかかっていますので、彼を客観的に評価する努力は必要だと思います。 プーチン氏が冷血漢である事は間違いなさそうですが…

プーチンの強硬姿勢の裏にあるもの - ウクライナ問題

ロシアの真の狙い 台湾海峡が米中の対決の舞台とすれば、ロシアと西側の戦いの場は現在ウクライナです。 ロシアはウクライナ国境に10万人の兵を集結させ、ウクライナに脅威を与えているというのが西側メディアのもっぱらの報道ですが、実態はどうなっている…

フランス人から見たプーチン大統領

世界中に顔を出す政治家 昨日のブログでインドを訪問したプーチン大統領を取り上げましたが、この政治家は西側ではあまり評判がよくありませんが、世界中の至る所に登場するという意味では、誰よりも上を行っている様です。 彼に関して、仏紙Les Echosが「Vl…

米露を天秤にかけるインドのしたたかさ

簡単には転ばないインド 中国とインドは国境紛争をきっかけに関係が悪化し、インドは米国との安全保障上の取り組みクワッドに参加する決断を行ました。 印中の関係悪化を機と見て、米国がインドを取り込んだ格好ですが、インドはもともと非同盟を掲げて、冷…

米国よりはるかに目標達成度が高いロシアの中東政策

米露の大きな違い 中国の台頭で多少色褪せたとは言え、ロシアは未だに西側諸国にとっては悪役であり、安全保障面では大きな脅威として語られます。 しかし、こと中東に関して言えば、米国がこの地域で行ってきた政策が本当に正しかったのかは大きな疑問があ…

今年のノーベル平和賞が発したメッセージは何か

米大統領が欲しがる勲章 - ノーベル平和賞 ノーベル平和賞は多くの政治家に与えられたことから、過去に何度も物議を醸してきました。 米国の大統領はこの賞を獲得する事を目指す人が多く、あのトランプ前大統領も密かにこの賞を狙ったと伝えられています。 …

米国アフガン撤退を喜べない中露

論調に変化が見られる欧米メディア アフガニスタンからの米軍の急速な撤退は大きな混乱を引き起こし、世界中からバイデン政権に対する非難の嵐を巻き起こしました。 欧米のメディアも例外ではなく、米国の威信を損なったとか、同盟国が離反するといった趣旨…

タリバンが周辺国に与える影響

帝国の墓場 アフガニスタンは「帝国の墓場」として知られており、過去に英国、ソ連、そして今度の米国と大国が関与を試みましたが、結果的に失敗に終わっています。 タリバンによる統治が今後始まる事が予想されますが、それを近隣諸国はどの様に見ているの…

中露を同時に敵に回すのは得策か

バイデン政権の外交戦略 バイデン政権の外交戦略の根幹は、他の地域を犠牲にしても、中国とロシアを抑えるというものの様ですが、中露の二大国を同時に敵に回して大丈夫でしょうか。 専門家の中には、中露の間に吹くスキマ風を利用して最も危険な対象である…

アフガニスタンからの米軍撤退に怯える中央アジア諸国

米軍アフガニスタン撤退の余波 今年、米軍はアフガニスタンから完全撤退します。 20年にも及ぶ駐留は、200兆円を超える戦費をかけたにもかかわらず、失敗に終わったと分析されています。 以前旧ソ連もアフガニスタンに軍事介入し、燦々たる結果に終わりまし…

ワクチンの優劣明らかに- ワクチン外交に大きな影響も

キューバやイランも自国産のワクチンを承認 世界中で新型コロナとの戦いが続いています。 先進国ではワクチン接種が進み、今年の夏はマスクが不要となる地域もある様です。 しかし、発展途上国はワクチン接種が遅れた上に、南米やインドではウイルスの変異株…

米露首脳会談における両国の思惑とは

米露の同床異夢 米露の首脳会談がジュネーブで16日行われました。 プーチン大統領のことを一時は「殺人者」とまでこきおろしたバイデン大統領が首脳会談を行うことを決断した理由は何なのでしょうか。 両国の思惑について、英誌Economistが「America and Rus…

ロシアとの関係正常化に打って出るかバイデン大統領

米露トップ会談 英国で行われたG7サミットの後、バイデン大統領はジュネーブでプーチン大統領と首脳会談を行う予定です。 バイデン大統領は米国上院の外交委員長を務めた経歴から分かる通り、外交のプロであり、ロシア史上最長の期間大統領に君臨するプーチ…

EUが導入する国境炭素税の功罪

国境炭素税とは何 EUが気候変動対策が十分でない国からの輸入品に対して国境炭素税と呼ばれる税金を課す事を検討している様です。 これが導入されれば、例えばロシアがEUにアルミニウムや鉄鋼製品を輸出しようとすると、ロシアは巨額の税金を払うことになり…

とっておきのアネクドート(続編その6)

マルクスが描いた理想と現実のギャップ 久しぶりにアネクドートの特集をお送りします。 カールマルクスの書いた資本論はロシア革命を引き起こし、世界に多くの社会主義国を作り、一時は社会主義陣営が世界を覆い尽くすのではないかと思われた時期もありまし…

とっておきのアネクドート(続編その3)

極寒の夜を彩るアネクドート ここの処真面目な話題が続いたので、久しぶりにアネクドートをご紹介したいと思います。 これから冬本番ですが、今日モスクワの気温を調べて見たら最高気温マイナス11度、最低気温マイナス17度でした。 やはり寒いですね。 しか…