MIYOSHIN海外ニュース

世界の役立つ情報をわかりやすくお伝えします。

政治経済

バイデン大統領が世界の信頼を回復する起死回生の一手

アフガン撤退に対する批判 バイデン大統領のアフガン撤退はあまりに性急に行われた結果、内外の評価は手厳しいものになっています。 米国では中間選挙への影響も取り沙汰されている様です。 そんな中、米誌Foreign Policyに興味深い論文が掲載されました。 …

9/11から得られる教訓 - 英国から見た米国の変容

英国から見た9/11後の世界 本日は連続多発テロ事件の20周年にあたります。 欧米のメディアは、この9/11事件に関する記事でもちきりです。 昨日は事件当時米国安全保障補佐官であったライス氏の投稿をご紹介しましたが、今日は米国に最も近い同盟国である英国…

ライス元国務長官が振り返る9.11

ライス元国務長官の寄稿 9.11が20周年を迎え、ニューヨークでは大規模な式典が行われた様です。 その後二十年続いた「終わりなき戦争」のきっかけとなったこのテロ事件に関して、事故当時に国家安全保障顧問であったコンドリーザ ライスさんが米紙ウォール・…

中国の台頭に対応策に窮するEU

増す中国の存在感 先進国では経済活動がコロナ以前の水準に戻りつつある様です。 欧州も例外ではありません。 しかし、コロナ前とコロナ後を比べれば、中国の存在感が増している様です。 この点について仏紙Les Echosが「Le grand bond des exportations chi…

英米メディアの主張が常に正しいわけではない - 複数の情報ソースの重要性

難民の受け入れ先 アフガニスタンからの難民はカブール空港からだけではありません。 その多くはパキスタンやイランそして更にはトルコ迄押し寄せてきています。 難民は隣国にも大きな負担を強いていますが、英誌Economistが「Neighbours fear that Afghan r…

マクロン大統領の米国依存に関する批判は正しいのか

米国依存に警鐘を唱える仏大統領 アフガニスタンからの米国のあっという間の撤退は、同盟国に動揺を広げました。 特に中東やアフリカの親米国は肝を冷やしたに違いありません。 米国が20年の歳月と膨大な資金、兵力を投入し、国づくりに注力したアフガニスタ…

米国アフガン撤退を喜べない中露

論調に変化が見られる欧米メディア アフガニスタンからの米軍の急速な撤退は大きな混乱を引き起こし、世界中からバイデン政権に対する非難の嵐を巻き起こしました。 欧米のメディアも例外ではなく、米国の威信を損なったとか、同盟国が離反するといった趣旨…

英国メディアが分析する菅首相の突然の辞任

突然の菅首相の発表 今日、大阪のホテルで菅総理が今月下旬に予定される自民党総裁選挙に出馬しないというニュースを聞きました。 これには驚きました。 菅総理は盟友である二階幹事長の首をすげ替えても、総裁として続投したいとの意向を持っていたからです…

米中対立の結末は- 中国系識者による未来予測

米中対立の将来を占う 米国がアフガニスタンやイラクから撤退しているのは、中国との対決に米国の持つ資源を集中させようと言う狙いからです。 今後数十年間は米中の覇権争いが国際政治の基調になる事は間違いなさそうです。 その対立の結果はどうなるのでし…

タリバンが周辺国に与える影響

帝国の墓場 アフガニスタンは「帝国の墓場」として知られており、過去に英国、ソ連、そして今度の米国と大国が関与を試みましたが、結果的に失敗に終わっています。 タリバンによる統治が今後始まる事が予想されますが、それを近隣諸国はどの様に見ているの…

タリバン との対話はどの様に行うべきか - トルコという選択肢

カブール国際空港の運営は継続可能か タリバンに対する地方軍閥の反乱が起きたと報じられていますが、大勢としてはタリバンがアフガニスタンを制定したのは事実の様です。 タリバンが過去にアルカイダを国から排除しなかったとか、麻薬取引で運動資金を得て…

ジョージ ソロスが分析する習近平体制

天才投資家の専攻科目 ジョージ ソロスと言えば言わずと知れた投資の神様ですが、彼と並び称されるジム ロジャースと共に伝説的なヘッジファンドを立ち上げ、史上最高とも言われる投資実績を記録した事で知られています。 この二人経歴を調べてみると、両者…

アフガニスタンの腐敗に責任を転嫁して良いのか

アフガンの失敗の原因 米国は一時世界の警察官と言われ、世界中の多くの紛争に介入しました。 成功した事例がないわけではありませんが、ベトナムや今回のアフガニスタンに見られる様に、ほとんど失敗しています。 今回、米国政府はアフガニスタン政府や社会…

アフガニスタンに播かれた民主主義の種

欧州から見たカブール陥落 カブールの陥落に関するバイデン 政権の責任について、トランプ前大統領は「米外交史における最大の恥」とまでこき下ろしていますが、同盟国の欧州の反応はどうなっているのでしょうか。 仏紙Les Echosが「L'échec afghan, une ter…

米国がベトナムの失敗を繰り返す理由

再び犯した過ち 今回のアフガニスタンにおける米国の失敗は、ベトナム戦争に重なって見えます。 米国はベトナム戦争で悲惨な敗北を味わった筈なのに、どうして同じ過ちを繰り返すのでしょうか。 この点について英誌Economistが「Why America keeps building …

カブール陥落が米国の信頼失墜に繋がらない訳

米国を批判する国際メディア カブール陥落のニュースは世界中をかけめぐり、中露の政府系報道機関はもとより欧米メディアの多くも「アフガニスタンを見捨てた米国の判断は、同盟国の米国に対する信頼を失わせ、米国にとって大きな打撃となった。」という論調…

カブールの陥落は台北でも起こりうるか

バイデン 大統領の発言 バイデン 大統領が「台湾を守る」と発言した様です。 公式には中国は一つであると認めている米国の大統領が台湾を守ると発言するのは異例の事で、これは失言であると見る向きもあります。 しかしカブールのあっという間の陥落によって…

アフガニスタンのリチウム資源は誰の手に

鉱物資源の宝庫アフガニスタン アフガニスタンは余り知られていませんが、鉱物資源の宝庫です。 しかし、この40年間というもの、戦火に明け暮れていたので、とても鉱山開発ができる状態ではありませんでした。 いわゆる「宝の持ち腐れ」状態です。 タリバン…

アフガニスタンは再びアルカイダの巣窟となるのか

アフガニスタンが国際社会にもたらすもの タリバンによるアフガニスタンの制圧は何を今後生み出すのでしょうか。 間違いないのは大量の難民発生です。 既にアフガニスタンからの難民は隣国のイランを経由してトルコに到達している様です。 トルコは既にシリ…

タリバンの快進撃を支援した隣国パキスタン

タリバンとパキスタンの蜜月 昨日アフガニスタンの首都を掌握したタリバンは、1990年代中頃、イスラム神学校の学生を中心とした集団として台頭し始めました。 彼らは長期間にわたり、隣国パキスタンの諜報機関であるISIから資金面軍事面で支援を受けてきたと…

カブール陥落は世界秩序のターニングポイントか

首都陥落の衝撃 驚くべきスピードでタリバンは進撃し、既に一部のメディアでは首都が陥落したと報道されています。 兵員数や装備の上では政府軍がタリバンを凌駕していましたが、戦意を失った政府軍はあっけなく崩れていった様です。 何故この様な事態が生じ…

アフガニスタンからの撤退の是非

予想を上回るタリバンの進撃スピード アフガニスタンが緊迫した状況に陥っている様です。 米軍の撤退を受けて、タリバンが全国各地で政府軍に対して攻撃を加え、多くの都市がタリバンの支配下に落ちたと伝えられています。 バイデン 大統領はアフガニスタン…

中露を同時に敵に回すのは得策か

バイデン政権の外交戦略 バイデン政権の外交戦略の根幹は、他の地域を犠牲にしても、中国とロシアを抑えるというものの様ですが、中露の二大国を同時に敵に回して大丈夫でしょうか。 専門家の中には、中露の間に吹くスキマ風を利用して最も危険な対象である…

インド太平洋戦略の起源は

日米の外交戦略の拠り所 「インド太平洋戦略」とか「自由で開かれたインド太平洋」という言葉が新聞の見出しに使われることが多くなりました。 この構想はトランプ前政権の支持を受け、その後バイデン政権になっても引き続き、外交政策の重要軸となっている…

中国の泣き所はどこか

国内基盤を固める習主席 習近平主席は就任以来、着々と権力固めを行い、2018年の党大会で憲法改正を行い、自らの任期の限度を撤廃しました。 新型コロナを見事に封じめたことから、習主席の指導力に対する国民の信頼も向上しています。 盤石に見える中国に弱…

バイデン政権の中国ドクトリンは成功するか

関与政策の失敗 「関与政策」という政策は米国の為政者により有効だと長く信じられていました。 「中国を世界経済に招き入れれば、国民は豊かになり、豊かになった国民は民主的な政治改革に目覚めるだろう」というその考えは、甘かった事がその後明らかにな…

アフガニスタンからの米軍撤退に怯える中央アジア諸国

米軍アフガニスタン撤退の余波 今年、米軍はアフガニスタンから完全撤退します。 20年にも及ぶ駐留は、200兆円を超える戦費をかけたにもかかわらず、失敗に終わったと分析されています。 以前旧ソ連もアフガニスタンに軍事介入し、燦々たる結果に終わりまし…

米中対立の狭間で揺れるシンガポール

米中対立とシンガポール シンガポールという国は訪れた方も多いと思います。 東京23区とほぼ同じ大きさしか無いこの国が、アジア最大の貿易ハブ、金融センターである事は有名ですが、昔、アヘン戦争で勝利した英国が中国からの賠償金と安い苦力(労働者)の…

コロナが後押ししたフィンテック企業の急成長

PayPalから始まったフィンテック 皆さん、最近よく「フィンテック」という言葉を聞かれると思いますが、この言葉は「金融とICT(情報技術)を組み合わせた新しいサービスや金融商品、そしてそれらを提供する企業」を意味する様です。 そんなフィンテックの起…

メルケル首相の意外な側面

メルケル首相に対する賛否両論 ドイツのメルケル首相は今年首相としての任期を終える予定です。 何と16年も首相として君臨した彼女は、G7サミットでも、最長の任期を誇るリーダーでした。 彼女はドイツのリーダーであるばかりでなく、EUの顔でもあり、過去…