MIYOSHIN海外ニュース

世界の役立つ情報をわかりやすくお伝えします。

国際

鍵を握る国インドに必要なもの

重要性を増すインド 米中対立の構図が深まる中で、米国が最も注目しているのはどの国でしょうか。 もちろん我が国は東アジアにおいて重要ですが、それはインドではないかと思います。 インドは昨年、ヒマラヤの国境地帯において中国と激しい武力紛争を起こし…

フランスでドナルド トランプと呼ばれる男

ポピュリストの台頭 フランスでは来年4月に大統領選が行われます。 おおよその予測は決選投票で現職のマクロン大統領と保守強硬派ル ベン氏の一騎討ちというものでしたが、ここにきて様相が変わってきている様です。 エリック ゼムールというジャーナリスト…

英米メディアの主張が常に正しいわけではない - 意図的なキャンペーン

英国メディアにご用心 英国という国は、国のサイズの割に国際的な影響力が大きい事で知られます。 それは米国に最も近い同盟国である事とか国際的な名声を得ているメディアの影響力等が背景としてあるものと推測されます。 私もBBCやEconomist、Financial Ti…

内燃機関の終焉は来るのか

激論続くCOP26 現在、グラスゴーで行われているCOP26では、各国の利害が衝突する激しい議論が行われています。 それは気候変動が各国の産業に甚大な影響を及ぼすからです。 中でも重要なのは電気自動車をめぐる論議です。 そんな中、30カ国、6つの自動車メ…

来年の10のトレンド

来年はどんな年に? 来年2022年はどんな年になるでしょうか。 英誌Economistが「​​Ten trends to watch in the coming year」(来年注目すべき10のトレンド)と題して記事を掲載しました。 かいつまんでご紹介したいと思います。 Economist記事要約 2021年は…

ドイツの経済発展を支えたトルコ系移民が抱える問題

ドイツに住む3百万人ものトルコ系移民 トルコ系移民がドイツに多い事はご存知の通りですが、これは第二次世界大戦直後、高度経済成長期にあった西ドイツが大量の未熟練労働者をトルコから呼び寄せた事に起因しています。 その多くはドイツに定着し、三世代…

サマータイムは必要か

サマータイムが引き起こす悲喜劇 サマータイムという制度は我が国には導入されていませんが、長く欧州やトルコに住んだ私にとっては頭痛の種でした。 夏時間や冬時間に切り替わる日というのは要注意です。 始業時間に遅れて上司に怒られるなんてのはいい方で…

天然ガスで潤うノルウェーがアフリカでの天然ガス開発を阻止する訳

地球温暖化の裏事情 物事には表と裏があります。気候変動を巡る議論にも当然それがあります。 既に経済発展を遂げた先進国はこれ以上の地球温暖化は地球に壊滅的な影響を与えるとして、発展途上国にもこれ以上の化石燃料の使用を控える様に求めています。 こ…

20年で3.5倍になったダウ平均

36,000ドルの大台突破 ダウ平均は先日36,000ドルの大台を突破しました。 今から約22年前の1999年10月にダウが36,000ドルに達する事を予測した書が、現在話題になっている様です。 彼らが予測した時期のダウ価格はなんと10,000ドルを若干上回る程度でした。 2…

中国が採用する「ゼロ感染」政策のデメリット

ワクチンにより激減した感染者数 東京の昨日(10月31日)の新規感染者数はたったの22人、死者はゼロでした。世界でこれほど新型コロナの抑え込みに成功した国は稀だと思います。 しかし隣国の中国だけは例外です。 14億近い人口を有するこの国の新規感染者数…

中東で起きる地殻変動 - 中東版クワッドの誕生

中東に生まれた新しいクワッド 米国、インド、オーストラリアと日本が安全保障上の同盟としてクワッドという取り組みを行っているのは周知の事実ですが、クワッドはインド太平洋だけに限定されたものでは無い様です。 中東地域にも新たなクワッドが生まれよ…

韓国のイメージを一変させた文化輸出

韓国ブームの広がり Netflixで爆発的なヒットを記録している「イカゲーム」については、先日このブログでもご紹介しましたが、このドラマは韓国が最近成功している文化輸出の一つに過ぎません。 今や韓国ブームは世界中に広がっており、トルコの友人なども「…

ワクチンパスポートの普及を阻むもの

先行したEU ワクチンパスポートがEUでは使われ始めました。 フランスやイタリアでは、空港のみならずレストランなどに入るのにも使用されている様です。 このワクチンパスポートが一気に世界中に広まると期待していたのですが、その普及には様々な障害がある…

サムスン財閥第三世代が打った大きな賭け

韓国の星 - サムスン サムスン電子は言わずとしれた韓国最大の企業ですが、その時価総額は今や日本で最大のトヨタ自動車の2倍以上です。 この会社はスマートフォンで世界最大のメーカーですが、しかしその製品群の中で最も高い価値を持つのは半導体事業であ…

フランス大統領選における原子力論争

主要な争点:原子力 フランスは来年4月の大統領選挙に向けて論戦が始まっています。 移民政策などと並んで、原子力が重要な争点になっている様です。 この問題について仏紙Les Echosが主な候補者の主張を「Le nucléaire, sujet surprise et clivant de la ca…

リアルタイムデータが変える世界

デジタル化の流れ 我が国でも政府がデジタル庁の設立を唱えたりするなど、社会のデジタル化が始まっていますが、これはもちろん世界的な潮流です。 新型コロナの感染はこの動きをむしろ早めた様です。 デジタル化はリアルタイムでデータを入手する事を可能に…

電気自動車シフトがもたらすもの - 修理、整備はどうなるのか

整備工の将来 自動車産業は電気自動車(EV)へ大きく舵を切ろうとしています。 中でも欧州は最先端を走っており、ガソリンやディーゼルで走る車は、あと10年も経つと販売が禁止される国もある様です。 電気自動車は内燃機関で走る車と構造的に全く違います。 …

中央アジアで生じた近代化への動き

中央アジアの中心ウズベキスタン ウズベキスタンという国はみなさん馴染みがないと思いますが、中央アジアでは最大の人口(3,500万人)を誇る国です。 この国は古くはシルクロードの拠点として栄えてきました。 チムールがこの地に大帝国を作り、高度な文化を…

環境破壊が引き起こす感染症

新型コロナの起源は 新型コロナの発生源は未だに謎に包まれたものです。 それがラボから漏れたのかそれとも人間以外の動物から伝染したのか明白になっていません。 しかし、様々な感染症がコウモリなどの動物を介して人間に伝染している事が確認されており、…

富裕層に甘い米国を批判する仏紙

一筋縄ではいかないフランス フランスはご存知の通り、ドイツと並んでEUの中核をなしています。 この国は古くはドゴール外交に代表される通り、米国の言う事をすんなり聞かない事で有名です。 ドゴール将軍はヒトラーがフランスを占領している間、ロンドンに…

核保有はイラン政府にとって自殺行為である

成果が見られないイランとの交渉 イランとの核合意に関しては、バイデン 政権は再度イランと交渉を行っている様ですが、今のところこれといった進展がなさそうです。 この問題について米誌Foreign Affairsが「The Bomb Will Backfire on Iran - Tehran Will …

中国経済が直面する三重苦

減速する中国経済 中国経済は今年減速を記録しました。 日経によれば、第3四半期の成長率が4.9%に低下した様です。 日本の成長率に比べれば相当高いですが、高成長が当たり前の中国ではこれは急ブレーキがかかった様な印象を国民に与えていると思います。 こ…

コンテナ製造の驚くべき中国依存度が招く海上輸送の混乱

コンテナが不足する理由 パンデミックから先進国の経済が回復を始めた今、至る所で価格の上昇が見られています。 エネルギーや金属資源の高騰がその最たるものですが、商品の価格上昇に影響を与えているものとして、コンテナ船の不足並びに運賃の高騰が注目…

誰も日本に投資しなくなった理由

収入が伸びない日本 あまり政府は言いたがりませんが、日本の一人当たりGDPは年を追って世界ランキングを低下させています。 1995年にはルクセンブルクやスイスに次いで世界第三位だったのですが、今や購買力平価換算では世界30位に沈み、韓国にも追い抜かれ…

Netflixで人気の「イカゲーム」が映し出す韓国の世相

韓国芸能界の国際的成功 韓国の芸能界は最近海外で大きな成功を収めています。 音楽界ではBTSが米国市場で大成功し、ヒットチャートの常連になった事は記憶に新しいですが、映画でも昨年アジアで初めてアカデミー作品賞に​​「パラサイト - 半地下の過去」が…

パキスタンの「原爆の父」が原子爆弾を売ろうとした顧客リスト

核拡散に努めた原爆の父 パキスタンの「原爆の父」と言われるカーン博士が85歳で亡くなりました。 パキスタンの原爆開発に主要な役割を果たした同博士は、北朝鮮などに原子爆弾製造ノウハウを売った事でも知られています。 同氏の死について英誌Economistが…

EUは拡大できるか - イスラムを受け入れられるか

拡大を続けてきたEUの歴史 EUの前身である欧州経済共同体(EEC)は1957年に設立されましたが、その時の加盟国はわずか6カ国でした。 現在EUの加盟国は27カ国に膨れ上がっています。 EUは旧共産圏諸国を巻き込んで東方拡大してきましたが、これは今後どこまで…

石炭の使用を解禁した中国 - カーボンニュートラルの公約はどこへ

エネルギー不足に悩む各国 世界中でエネルギー価格の高騰と供給不足が大きな問題を引き起こしています。 特に中国やインドといった発展途上国では、停電などで工場が停止し、市民生活にも大きな影響が出はじめています。 この問題について、フランスの経済紙…

台湾海峡の波高し

習近平主席の発言 先日、中国の習近平主席は9日、台湾統一に意欲と自信を見せ、「必ず実現できる。」と語りました。 これに先立ち10月1日と2日には中国の軍用機が台湾空域に大量に侵入しました。 合計77機もの侵入は過去に見られない数字です。 どうも背景に…

今年のノーベル平和賞が発したメッセージは何か

米大統領が欲しがる勲章 - ノーベル平和賞 ノーベル平和賞は多くの政治家に与えられたことから、過去に何度も物議を醸してきました。 米国の大統領はこの賞を獲得する事を目指す人が多く、あのトランプ前大統領も密かにこの賞を狙ったと伝えられています。 …